大きくズームアップされたデスクトップ画面を、飛行物体から探索できるスクリーンセーバ。デスクトップ画面をベースにしたスクリーンセーバは多数あるが、今回紹介する「21世紀デスクトップの旅」は、大きく拡大したデスクトップ画面を「旅」と称して移動する、ユニークなコンセプトが魅力の作品だ。
「デスクトップの旅」は、デスクトップ画面左下の「スタート」ボタンからはじまり、右上方面へとどんどん上昇を続ける。画面の中心では常に飛行物体が左右に揺れながら移動しており、「旅」気分を盛り上げてくれる。「旅」へ連れて行ってくれる飛行物体は、ロケット型の「21世紀号」と「シャトル号」、そして「UFO」の3種類。21世紀号とシャトル号はジェット噴射によって移動するが、UFOは点滅しながら回転して移動する。なお、試用期間中に選べる飛行物体は21世紀号だけで、一定の往復経路の移動となる。
このスクリーンセーバの特徴は、なんといっても普通では見ることのないような高倍率でデスクトップ画面が映し出される点。起動すると、「スタート」ボタンが画面いっぱいに広がるため、圧巻される人も多いだろう。
画面が拡大される倍率は、解像度によって異なる。「スタート」ボタンが画面いっぱいになるまで拡大されるので、筆者の環境(1,600×1,200ドット)では、なんと約13.5倍まで拡大されてしまった(ちなみに通常の「スタート」ボタンの高さは22ドットだが、筆者の環境では296ドットまで拡大された)。
いつもはデスクトップをきれいに片づけておくという主義の人でも、飛行物体の軌道上にアイコンや付箋紙など、小さなものをいろいろと散らばせておくのが「21世紀デスクトップの旅」を楽しむコツ。
と書くと、「いちいちアイコンを散らばせなくても、壁紙を一枚貼り付ければよいのでは?」と思う人もいるだろう。しかしながらこのスクリーンセーバでは、先に述べたように、画面はおよそ「スタート」ボタンの幅いっぱいに拡大される。そのため、よほど細かい絵柄の壁紙でない限り、「ドットの集まりの一部分」にしか見えず、いまひとつおもしろみが感じられにくかったのだ。
ユーザが試行錯誤することで、スクリーンセーバをより楽しくできるのがこの「21世紀デスクトップの旅」のよいところ。ぜひ一度、あなたも「デスクトップの旅」を楽しんでほしい。
(佐藤 さくら)