筆者の今年のトピックのひとつに、某SNSの機能を借りて「日記をつけはじめた」ことがある。もちろん大したことを書いているわけではない。そのほとんどが、「その日に何を食べたのか」の記録であり、その合間に、観た映画の感想や関心のある事柄に対する雑感を書き留めている程度だ。現在、メインで利用しているSNSの日記では、1件あたり3枚の画像をアップできる。1日1件とすれば、1日3枚までの画像を公開できるわけだ。「何を食べたのか」などというスカスカの日記を書いている者としては、あとは画像で彩りを添えるしかない。……そんなわけで、SNSで日記をつけるようになってしばらくしてから、デジカメは手放せないものになった。
前置きが長くなってしまったが、ほぼ毎日、日記用にデジカメで写真を撮影している筆者のような人間にとって、「PhotoTransfer」は非常にありがたいソフトだ。「PhotoTransfer」の機能は大きく分けて三つ。デジカメ写真の「取り込み」「振り分け」「リネーム」だ。
インストール後の初期状態で「リムーバブルドライブの監視を行う」ように設定されているため、パソコンがリムーバブルドライブ(に挿入されたメモリカード)を認識できる状態であれば、デジカメ写真を自動で取り込み、設定にしたがって写真の振り分けとリネームを行ってくれる。例えば、カードリーダが接続されていれば、メモリカードを挿入するだけで「×ドライブにリムーバブルディスクが挿入されました。画像の取り込みを開始しますか?」というダイアログが表示される。あとは「はい」をクリックすれば、自動的に写真の転送がはじまる。
ここまでは、デジカメに付属するソフトでも、同様の機能を持つものは多くあるだろう。写真付き日記をつける者としてありがたいのが、「PhotoTransfer」の日付による振り分け&リネーム機能だ。例えば、初期設定のまま使用した場合は、こんな風に振り分けてくれる。
- 2004年
- └2004年12月
- └2004-12-23
- └2004-12-23_12-34-56.JPG
見ておわかりの通り、2004-12-23はYYYY-MM-DD、「_」以下の12-34-56はhh-mm-ssだ。もちろん、日付ごとにサブフォルダを自動的に作成してくれる。書式設定を変更すれば、より柔軟なリネーム&振り分けを行えることは言うまでもない。同フォルダ内に同名ファイルが存在していた場合、ファイル内容を比較した上で連番を付加する機能もあるので、番号で管理することも可能。フォルダ/ファイルともに、ほぼ同様のリネームルールを適用できる。さらに、Ver.1.09からはデジカメのメーカー名、機種名をリネームルールに使えるようになった。複数台のデジカメを使用している場合、カメラごとに写真を管理することも、まとめていっしょに管理することもできるわけだ。
当初は毎日つけていた日記も、じきに二日おき、三日おきということに……。しかし、とりあえずデジカメで写真さえ撮っておけば安心。「あのときに何をした、何を食べた」ということが、画像ファイルを取り込んだだけですぐにわかるのだ。いちいちビューアでExif情報を参照しなくてもよい。
そのほかにも、転送する画像ファイルを拡張子でフィルタリングしたり、指定容量以下のファイル(サムネイル)は転送しなかったり、転送後に指定ファイルを実行したりと、ほしかった機能が搭載されている。ソフトとしてはシンプルな部類に入ると思うが、きちんとユーザニーズに応えてくれる、痒いところに手の届くソフトだ。