画像にゴシックホラー風などの特徴的なエフェクトをかけて表示するスクリーンセーバ。スクリーンセーバには「特定の画像を表示するもの」「ランダムパターンを表示するもの」など、さまざまな系統がある。「ルージュの黒魔術写真館」の特徴は、オリジナルの画像を豊富なバリエーションで見せてくれる点にある。画像にエフェクトをかけてバリエーション表示を行う手法は、少ない素材でもユニークな画面効果を生み出してくれる一方、効果の設定が面倒だったりということもある。しかし、「ルージュの黒魔術写真館」では、特定のテーマに沿ったエフェクト──それも多くの画像効果が蓄積されてきた「ホラー」というジャンルを選ぶことにより、効果的で多彩なバリエーションを簡単に作り出せるようになっている。見慣れた画像にホラー風のエフェクトが加わるだけで、新鮮なスクリーンセーバ画面として楽しめる。
特徴であるエフェクトは「天使の顔、悪魔の顔」「キュビズム」「聖光」「記憶のスープ」「ウォーター」など13種類。これに「ランダム」「スライドショー」を加えた15種類がユーザの利用できるオプションになる。
「聖痕」では赤い血痕が浮かび上がって画面上を流れ落ち、「記憶のスープ」では画像が中心に向かって渦まきながらぼやけていく。「キュビズム」はまるでSF映画のようだし、「天使の顔、悪魔の顔」は左右非対称に微妙に歪んでいくといったように、いずれも個性的なものばかり。「この画像にはどんなエフェクトが似合うだろう」と、いろいろ試してみるのも一興だろう。「記憶のスープ」や「ウォーター」などは、一見すると地味な感じもするが、組み合わせる画像によっては強いインパクトを与えてくれる。
利用できる画像形式はJPEG/BMP。フォルダを指定することで、含まれる画像ファイルにエフェクトをかけて表示してくれる。サブフォルダは検索しないので、利用したい画像をひとつのフォルダにまとめておくことをお勧めする。設定画面は「画面のプロパティ」の「スクリーンセーバ」にある「設定」ボタンではなく「プレビュー」ボタンを押すか、スクリーンセーバの動作中にスペースキーを押すことで表示する。
(呉 真)