宇宙空間に浮かぶ銀河を眺めるスクリーンセーバ。無数の光の粒による星の渦を、外からだけでなく内部に入り込んで観賞することができる。まさに「星の海に吸い込まれてしまう」、幻想的なソフトウェアだ。メインとなるのは、写真やプラネタリウムなどでおなじみの渦巻銀河。ひときわ輝きの強い中心部と、取り巻いている多くの恒星で形作られている姿を、さまざまな大きさや色、強さの光点で美しく表現している。光点(恒星)の数は標準で6,000個。ときおり彗星も流れ、ゆっくりと回転するその様子に、つい時間を忘れて魅入ってしまう。
このソフトの特徴は、銀河を外側から眺められるだけでなく、その内部にも入っていけること。急速に光が迫ってきたかと思うと、そのまま突っこんでしまう。銀河の内側から外を見るというのは新しい感覚だ。また、この状態のときには、地球や月、土星といった惑星、宇宙ステーションが登場する。移動するにしたがって中心部の光を受けて満ち欠けし、光の中を通る際には影だけになるなど、実に細やかな描写が行われている。
ハードウェアT&Lを利用しているが、あまり描画能力が高くないパソコンでも楽しむことができるよう、負荷を調整するための設定項目が用意されているのがうれしい。フレームレートは9〜50フレーム/秒の間で目標を設定することができ、可能な限り高いレートにする「フルモーション」やフレームレートを表示するオプションも用意されている。星の数は1,000〜20,000まで、1,000個単位で調整可能。前回実行時の平均フレームレートや設定ガイドも表示してくれる。
固定視点のほか、視点移動として「全バリエーション」「銀河周回のみ」「惑星周回のみ」が用意されている。視点の回転速度は高速/普通/低速/超低速の4段階。彗星の有無も設定できる。なお、彗星は【S】キーを押すことで、任意に発生させることが可能だ。
(柴崎 ひろ)