「人工鈴虫」誕生の背景
田舎に里帰りをした日のことです。久しぶりに実家の玄関に立つと、とても懐かしい虫の音色に出迎えられました。その音色は、まだ私がちびっ子だったころの景色や匂いの記憶を強く刺激します。帰郷直後のお決まりの会話もそこそこに親に尋ねました。
「鈴虫?」
「そう。音色を聴きたくてお店で買ってきたのよ」
その美しい音色の主たちは虫籠の中にいました。そのときに私は思ったのです。「人工鈴虫を生み出すことは罪じゃないよな。みんなに喜んでもらえるかな?」
「人工鈴虫」開発の経緯
「人工鈴虫」を製造したいとは思っても、実際には日々の仕事に時間を追われてしまい、そんな暇はどこにもないわけです。しかしある日、風呂に浸かりながらこう思い立ちます。「たまには自分のためにソフト作るのもいいよな。ちょっと気の利いている、全然害のないソフトを」。
私はハンドル名こそ「いんちきプログラマー」ですが、実は歴としたプロのフリープログラマなのです。抱えていた仕事をほんのしばらくの間、後回しにして「人工鈴虫」の製造に着手しました。
おすすめ「人工鈴虫」
私が公開しているWebページにはいくつかの感想や使用法が寄せられています。「人工鈴虫」は、鳴き声の大きさや活動時間などを変更することができますが、それらのちょっとした機能を活用して、みなさんとても素敵な飼い方をしていらっしゃいます。
- 鳴きだしてふと外を見ると、薄暗くなっていたりします
- Windows Media Player 9で好きな曲を聴きながら、聞こえるかどうかという感じで鈴虫に鳴いてもらうと癒されます
- 夜、窓を開けて鈴虫さんを聴いていると、まもなく窓の外でも鈴虫さんがたくさん鳴きだしました
とにかく彼らの音色を楽しんでください。彼らも喜ぶと思います。もし素敵な使用法が見つかったら、http://rossana.jp/blogs/osamu/archives/000048.htmlに、ぜひお寄せください。今後の「人工鈴虫」
故障は修理しますが、「人工鈴虫」はこれ以上成長しません。パソコンを「いつもとちょっと違う」「いつもよりちょっと気の利いた」使い方ができるような、そんなソフトを思いついたとき、また皆さんに楽しんでもらえればって思っています。
(ROSSANA PODESTA)