花火をメインに四季折々の風景が楽しめるスクリーンセーバ。今回紹介する「hanaBiスクリーンセーバ」は、その名の通りデスクトップで「花火」を打ち上げられるスクリーンセーバだ。花火以外にも桜、紅葉、雪といった季節ごとの風景を堪能することができる。
特筆すべき点は、打ち上がる花火のバリエーションの豊富さ。用意されている花火は、オーソドックスな「菊」「牡丹」をはじめ、「輪星」や「土星」が有名な「型物」、そしてド派手な演出の「スターマイン」など、なんと合計35種類。視点も選択できるので、自分だけの花火大会を思う存分楽しめるわけだ。
設定画面には「四季設定」「映像」「メッセージ」「その他」の4種類のタブを持つので、パラメータの設定もかなり柔軟にカスタマイズできる。
「四季設定」タブでは、鑑賞モードを桜/花火/紅葉/雪から選べる、また、画面に表示される量を選択できるほか、花火の場合は、描画ディテールや操作モードを選択できる。なかでも筆者が最も気に入ったのが操作モードの「手動で打ち上げ」。このモードを選択すれば、数字の0〜9、英字のa〜yに割り当てられた花火を自由自在に打ち上げられるようになるのだ。花火によってはキー押すたびに別の場所から打ち上げられるものもあり、変化に富んでいる。
「映像」タブでは、ライティングや視点など背景の設定が行える。特に視点は固定視点/左右往復/周囲回転/ヘリ1・2/真下/近・中・遠距離/オート変更と、選択肢がかなり多く、遠くから眺めたり、花火を見上げるように楽しめたりするのがうれしい。
スクリーンセーバ起動中にメッセージを表示させることも可能。「メッセージ」タブで表示させたいテキストを入力し、書体、文字色/サイズ、修飾スタイルを選択するだけだ。修飾スタイルは単色/グラデーション/縁取りから選ぶことができる。設定した文字は常にセンタリング表示されるため、表示しきれない場合は文字サイズを小さくしてバランスを取る必要がある。
「その他」タブでは効果音やスクリーンセーバ起動中に時刻・日付表示のON/OFFを切り替えることが可能だ。
四季折々の風景が見られる「hanaBiスクリーンセーバ」で、花火の次によかったのは雪。結晶の形の雪が淡い光を放ちながら降り積もり、非常に幻想的な印象を持った。一方、少し残念な印象を持ったのが桜と紅葉。花びらや紅葉の葉っぱが木とはまったく別の場所から突然わいて出てしまうので、散っているというよりもちょっとした爆発のように見えてしまうのだ。この点さえ改善されれば、本当に言うことのない作品だろう。
この「hanaBiスクリーンセーバ」は、メインの花火だけで十分楽しむことができるのだが、残念ながら評価版では画面の1/5サイズでしか表示することができない。そのため、魅力も1/5(またはそれ以下)しか伝わらないのでは? と少々心配だ。製品版には、スクリーンセーバをフルスクリーンで楽しめるだけでなく、ベンチマークやキャプチャ機能を搭載した単体アプリケーションが同梱されているので、筆者としては、ぜひそちらで楽しんでほしいと思う。
(佐藤 さくら)