謎の生物「まろも」を育てるという、育成ゲームの風味を持つスクリーンセーバ。名前から察しのつく方が多いかと思うが、「まろも」は、北海道は阿寒湖名物として有名な「まりも」風の姿かたちをした生物だ。スクリーンセーバが起動すると、この「まろも」が水中を漂うがごとく、上下にゆっくりと動く。ただし、スクリーンセーバとしての「動き」は、この「まろも」の上下動のみ。
あまりにも単調と思われるスクリーンセーバを俄然、魅力的なものにしているのが育成ゲーム的な側面だ。「まろも」には「知力」「体力」「可愛さ」「やる気」「切なさ」の5種類のパラメータがあり、起動ごとに各パラメータの数値を上げながら、育ってゆくのだ。
この「まろも」ちゃん、実にいろいろなものに育ってくれる。サラリーマンになり、課長→部長→社長とトントン拍子に出世して、会社を繁栄させたかと思えば、ネコ耳になったり、スタンド使いになったり、メガネっ娘になったり、ミス・萌になったりと、とにかく成長のバリエーションが豊富だ。時には何に成長するかではなく、呪われてしまったりもする。ネコ耳になった「まろも」が「『にょ』って言う」ようになったときには、思わず吹き出してしまった。
ただし、育成モノであるので、必ず死が訪れる。そのときは、また一から新たな「まろも」を育てましょう。
「まろも」を育てるために、ユーザが何か特別な操作を行う必要はない。「育てる」というよりも「勝手に育っていく」といった方が正しい。ただし、どのように育っていくかは、まったくランダムに決められるのではなく、ある規則性を持って決められていることが同梱のドキュメントからはうかがえる。筆者も何とか「『まろも』成長の秘密」を解明せんと、かなり試してみたのだが、あまりの奥の深さに諦めてしまった……。
設定では、「まろも」に好きな名前を付けられるほか、名前、文字、背景の各色を変更することができる。成長過程にあっても、もし、いまの「まろも」が気に入らないときは、別の「まろも」を最初から育てることも可能だ。
(練馬 ベク蔵)