今回紹介する「3Dベアードール for スクリーンセーバー(以下、3Dベアードール)」は、その名の通り3Dのクマのぬいぐるみが主役のスクリーンセーバだ。「3Dベアードール」を起動すると、クマのぬいぐるみが1体現れる。色とりどりのシャボン玉が浮かんでは消えていくなか、ぬいぐるみがくるくると回りながら画面上を浮遊し続ける。
「3Dのクマ」と表現してしまうとちっともかわいくなさそうだが、「3Dベアードール」に登場するクマは、ぬいぐるみの特徴ともいえる無表情さをうまく表現しており、かなり出来がよい。
クマのぬいぐるみが登場するだけでも十分「なごみ系」スクリーンセーバといえるのだが、「3Dベアードール」を本当に楽しめるのは、実は試用制限を解除してからなのだ。というのも「3Dベアードール」は、見た目をかなり変えることができるのだが、試用期間中は、設定を変えることができても保存することができない(つまりスクリーンセーバ上に再現できない)のである。
カスタマイズできるのは、首元にリボンをつけるかどうかと配色。配色は、リボンの色をはじめとする体全体、口周り、耳の内側、足の裏、目のそれぞれを変更可能だ。色は明るい部分と暗い部分を赤、緑、青のスライダを調節して決め、グラデーションを設定する。
このようにかなり自由度が高く、オリジナルの設定を残せないのが非常にもったいない。それだけに一度カスタマイズを試してしまった人の多くは、制限解除したいと思ってしまうだろう。
作者のホームページに掲載されている配色例を見るとわかるように、アイデア次第でただのぬいぐるみから一転してロボット風なんかにもアレンジすることができる。
ほかにも、さまざまなスペックで楽しめるように計算速度を選べる配慮がなされていてうれしいのだが、背景については「デスクトップ」または「黒バック」からの選択と、シャボン玉表示のON/OFFしかない。せめて背景色を黒以外に指定できれば、ファンシーさを追求できて、なおよかっただろう。
スクリーンセーバは難しい操作が何もいらないので、子どもから大人までだれでも楽しめる。自分のパソコンにインストールしてももちろん楽しいのだが、ぬいぐるみをあげる感覚で誰かにプレゼントしてもとても喜ばれるのではないだろうか。
(博多 二郎)