原子同士のぶつかり合う様子をOpenGLを使って表現したスクリーンセーバ。「3Dスクリーンセーバー『ATOM』」は、3D空間を飛び交う無数の原子の動きを表現したスクリーンセーバ。3Dらしい奥行きのある美しい動きを見せてくれる。
ATOMが表現するのは、3D空間に飛び交う原子の動き。いくつもの原子がつながった核を中心に、無数に存在する原子が漂う。それら原子同士がぶつかって「フレア(爆発)」が起こり、画面をまばゆい光で満たしていく。
スクリーンセーバを起動すると、唐突に画面左下がまばゆい光に包まれる。このまばゆい光こそが、茶色の球(原子)同士がぶつかり合うことで発せられるフレアなのだ。
つまりATOMの動きは、浮遊する原子がぶつかり合ってフレアを起こすことの繰り返しになる――そう書いてしまうと非常にあっさりした印象を持たれてしまいそうだが、たたみかけるように次々と起こるフレアをご覧いただければ、そんな思いは吹き飛んでしまうことだろう。
ATOMの見どころともいえるフレアは、ぶつかり合いで起こるだけあってすごい迫力だ。その一方で、核から無数のシャボン玉が吹き出しているような幻想的な光景にも見えた。せっかくなので、実際にフレアの起こる瞬間を見定めようと思ったが、気がついたときにはすでにどこかで始まってしまい、結局のところ一度も筆者は見ることができなかった。
また、現バージョンでは効果音やユーザ設定が搭載されていないので、少々さびしく思った。核をカーソルキーで誘導でき、好きな位置でフレアを起こすことができれば、さらに見応えのあるスクリーンセーバになるのでは。
作者の工藤 竜児さんによるそのほかのスクリーンセーバは、「3Dスクリーンセーバー 〜 Star Warp 〜」が、ベクターで公開されている。宇宙船のワープシーンをモチーフとしており、こちらもATOM同様迫力があるのでお勧めできる。
(佐藤 さくら)