ソフトウェアの進歩の速度に対して、ハードウェアの進歩はより高速だ。一度発売されると2年間ほどは使われるOSに対し、ハードウェアは毎年どころか、数ヵ月ごとに新しいものが登場する。こうなってくると重要なのが、新しいハードウェアをどれだけ的確にサポートできるか、という点だ。この点においてもWindows XPは、最新OSにふさわしい機能を備えている。
スタンバイ・休止状態のサポート
ACPIをサポートするパソコンとの組み合わせでは、スタンバイや休止状態のサポートがより確実性を増し、さらにスタンバイモードへの移行や通常状態への復帰が、より高速になった。スタンバイとは、パソコンを使用していない間、メモリ以外の多くのデバイスへの電源をOFFにし、電力消費を抑える技術だ。また休止状態とは、さらにメモリ内容もディスクファイルとして退避させ、電源の完全なOFFを可能にする。いずれも復帰時は、通常のブートに比べてより短時間での再起動が可能であり、電力消費にシビアなモバイルコンピュータでの利用効率をより高めることができる。
こうした機能はこれまでもサポートされていたが、再起動に時間がかかったり、再起動に失敗してしまうことが多かった。Windows XPではこうした部分の信頼性が格段にアップしている。
より効率化された省電力機能
ACPIに代表される新世代の電源管理機能は、OSのサポートがあって初めてその能力を発揮することができる。Windows XPはこれまでのWindowsに比べてよりこまやかな電源管理が可能となった。これにより、システム全体としての平均消費電力は大幅に減少し、ひいては、ノートパソコンのバッテリ寿命などを延ばすことができるようになる。この効果は絶大で、例えばWindows 98で使っていたノートパソコンのOSをWindows XPに入れ替えるだけで、バッテリの寿命が2割以上も長くなる、といったこともあり得る。
大容量のハードディスクをサポート
Windows 98/Me系で使われるFAT32ファイルシステムに対して、Windows NT/2000で使われるNTFSファイルシステムは、より大容量のディスクを扱えたり、大サイズのファイルを扱えたり、また複数ユーザで使用する際に、ユーザ間のアクセス制御を利用できたりなど、多くのメリットがある。
Windows XPでは、ファイルシステムとしてFAT/FAT32はもちろんのこと、NTFSの最新バージョンであるNTFS 5.1をサポートする。この結果、サポートできるディスク容量は2TB(2テラバイト)を超え、理論上ではほぼ無限ともいえるディスク容量をサポートできるようになった。また個々のファイルサイズに関しても、ほぼ無限といえるサイズのファイルを扱うことができる。
このNTFSは、NT/2000の後継であるProfessionalではもちろんのこと、95/98/Meの後継であるHome Editionでももちろん利用することができる。そのため95/98/Meのユーザにとっては、非常に有意義な機能アップとなるだろう。
プラグ&プレイ
Windows 95から使われはじめたプラグ&プレイは、もちろんWindows XPでも利用できる。Windows XPでは、USB 1.x(USB 2.0については今後サポートされる予定)、IEEE 1394といったホットプラグ可能なインタフェースもサポートしており、OSを再起動することなく、さまざまなハードウェアをつけ外しすることが可能だ。
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