OSのカーネルが一緒であるならば、ではHome EditionとProfessionalとでは何が違うのだろう。ずばり言えば、両者の違いは「機能」にある。NT/2000系列のWindowsは、OSが持つ機能が細かく分類されて、機能ごとに「つけ外し」が可能な構造になっている。XPのProfessionalは、これまでのNT/2000と同様、ビジネス向けやプロ向けなどに必要なさまざまな機能を搭載しているが、Home Editionでは、家庭用には不要とされる機能が取り除かれている。つまり、Home EditionはProfessionalから一部機能を削除した「サブセット」なのである。
これまでの95/98/MeとNT/2000の関係は、たしかにNT/2000の方が機能は高かったとはいえ互換性がない部分も多く、95/98では動作して2000では動かないというアプリケーションが少なからず存在した。これに対してXPの場合、Home EditionとProfessionalでカーネルは共通で、両者に存在する機能であればそれらの間には互換性がある。つまり、Home Editionで動作するプログラムであれば、原理的には必ずProfessionalでも動作する。逆に、Professional向けのアプリケーションの場合、Home Editionで削除されている機能を使ってしまうと、Home Editionでは動作しなくなる。
これまでのアプリケーションの場合、数が多く売れている95/98に対応し、NT/2000には対応していないものが多かったが、上のような理由からWindows XPの場合は逆になる、つまり、Professionalでは動くが、Home Editionは動かないソフトが登場してしまう可能性が高い点に注意したい。
ところで、Windows NT/2000系列にはこれまでWindows NT Serverや2000 Serverなどの「サーバOS」が用意されていた。今回のWindows XPではこれらサーバ系の機能はサポートしていない。こうしたサーバ機能は、2002年に登場する予定の「Windows.NET server」となる。サーバ系列のアップデートはもう少し待たなければならない。
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異なるのは機能