Webサイトを運営している人、なかでもアフィリエイトやネットショップを運営している人にとって、SERPs(検索エンジンの検索結果)で何位にランクされているかは重要な問題だ。「GRC」は、この検索ランキングを自動でチェックしてくれるソフトである。
検索ランクを知るには、当然各検索サイトで実際に検索してみればいいわけだが、Yahoo!、Google、MSN(Live Search)と三大サービスのそれぞれで何ページ目に入っているかいちいち調べるだけでもかなり面倒だし、さらにそれを複数の検索キーワード(フレーズ)について行うとなると、さらに時間がかかる。
そこでWeb上には、順位を一括で検索してくれるページもあるわけだが、「GRC」にはローカルパソコン上で動作するアプリケーションならではのメリットがある。そのひとつは、前回チェック時からの変動がわかるという点だ。順位がアップすると斜め上向きの矢印、ダウンした場合は斜め下向きの矢印で教えてくれる。
また「ステータス」というフィールドで、前回の順位と今回の順位を教えてくれるので変動幅がどれくらいだったかわかる。順位をチェックする範囲はデフォルトでは100位までだが、オプションで200位または300位まで拡大することが可能だ。
長期間の変化を見ることもできる。「順位履歴」という画面で過去にさかのぼって順位を確認したり、折れ線グラフで変化を見ることができるのも、その場限りのチェックしかできないWebサービスに対するアドバンテージだ。
もちろん、ある検索語で上位にランキングされたからといって手放しで喜べるわけではない。ヒットする総ページ数が少なければ上位に入って当然だし、そもそもその検索語があまり使われていないのであれば、アクセス数アップにはつながらないからだ。
そこで「GRC」では、入力した検索語でヒットする総ページ数、検索語が月間でどれくらい使われているか、KEI値(キーワード有効性指標)などもあわせてチェックしてくれる。簡単にいうと、使用した検索語がキーワードとしてどれくらい効果的か、アクセス数アップにどれだけ役立つかを客観的なデータとして教えてくれるのだ。
取得したデータはそのままCSV形式に出力できるほか、(順位のみではあるが)履歴データをCSVで保存できるので、Excelなどでデータを利用することも簡単にできる。
さらに、ページの被リンク数やインデックスに登録されているページ数、ページランクもチェックできる。これらは、検索サイトで特殊なオプションあるいはコマンドを使って調べなければならない場合が多い。こうした情報は、自分のサイトの弱点がどこにあるのかを総合的に調べるのに役立つ。サイトの集客力アップを目指すWebマスターにとっては心強いソフトだ。