多機能ながら、初心者でも自然に使えるよう配慮がなされた解凍専用ソフト。LZHをはじめ、ZIP、CAB、ARJなど、およそどのようなアーカイブ形式であっても、DLLさえあれば解凍できるというもの。そのDLLの追加にしても、これまでのように\Windows\Systemフォルダにコピーするのではなく、アークトゥルス・フリーをインストールしたフォルダ内にDLL用フォルダを持ち、ここに配置するだけで自動認識するようになっている(注 : この機能は次バージョンのVer.1.4xからサポートされる予定)。
配布されるアーカイブには、通常のもの(本体のみ)に加え、UNLHA32.DLLとUNZIP32.DLLが同梱された「初心者パック」が用意されており、インストール時に自動的にDLLも展開、配置してくれるので、すぐに使いはじめることができる。インストール済みDLLの一覧を表示する機能もあり、DLLライブラリがある 統合アーカイバ・プロジェクト のページにジャンプするボタンも装備されている。
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■解凍動作は好みで選択できる。デフォルトはフォルダを作成して解凍
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解凍操作は、ダブルクリックしたらその場でフォルダを作って展開という方式がデフォルトになっているが、毎回展開先フォルダを問い合わせたり、デフォルトフォルダを指定して展開させることも可能で、ユーザの好みで選択できるようになっている。もちろん、アイコンへのドラッグ&ドロップでも解凍できる。また、シェル拡張モードも用意されており、エクスプローラ等のコンテキストメニュー(右クリック)からその場で解凍することも可能だ。
各アーカイブ形式を「アークトゥルス・フリー」と関連付けするかどうかを任意に選択でき、LZHやZIPは他のツールで解凍、比較的マイナーな形式のファイルは「アークトゥルス」に解凍してもらう、という方法も選択できる。
アーカイバでは通常、一度関連付けを変更してしまうと、あとで戻そうとしても再インストールしなければならないということが多いのだが、「アークトゥルス」の場合は以前の関連付けを覚えていてくれるため、例えばLZHを「Lhmelt」で使うようにしてあった場合、これを復活させることができる。このあたりの配慮がなかなか心憎い。
また、非常にめずらしい機能として、読みとり専用媒体上で解凍操作を行った場合に、展開先フォルダを問い合わせてくるという機能がある。例えば雑誌付録のCD-ROMや自作CD-Rなどに含まれるアーカイブファイルをうっかり展開操作してしまったとしても、書き込みエラーになったりはせずに、解凍可能な場所を問い合わせてくるというものだ。この機能を使えば、CD-ROM上のファイルをいちいちハードディスクにコピーして展開ということをせずに、いきなり解凍操作→フォルダ指定という流れで展開できてしまう。知らない人も多いと思うが、かなり便利な機能だ。
解凍専用の「アークトゥルス・フリー」に加え、圧縮も可能な「アークトゥルス・プロ」(シェアウェア)が現在、同じ作者によって用意される予定になっているが、現時点でまだベータテスト中。近いうちに次バージョンが公開されるらしい。
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