ファイル単位で暗号化する必要がなく、普通にファイルを保存するだけで安全に保管できる手軽さが魅力。暗号化・復号化に要する時間はごくわずかで、ドキュメントを開く程度であれば、ほとんど気にならない。「BLIND FOLDER」自体を終了する際には少し時間がかかるが、そう長く待たされるわけではないし、作業の途中で一時的に席を離れる場合はスクリーンセーバでのロックを使えばよいので、特に問題にはならないだろう。
高速動作のおかげでアプリケーションの存在を隠して密かに利用することも可能で、単なるデータ保存場所よりも利便性は高い。
隠しドライブ上で削除したファイルはごみ箱に残らず消去されるため、うっかりミスで情報が漏れるのを防げたり、隠しドライブ自体を転送することで複数のユーザ間でのデータのやり取りがより安全性の高いものになったりといったメリットもある。
アプリケーションはデスクトップで場所を取らないツールバー型で、コンパクトに折りたたむことが可能。ドライブの管理を行うとき以外は不要なので、タスクトレイに格納しておけばまったく邪魔にならない。
現バージョンでは、隠しドライブのルート直下に保存したファイルを実行するとエラーが発生する場合があるとのことで、「BLIND FOLDER」の起動時にメッセージが表示される。念のためルート直下にはファイルを置かず、サブフォルダ内に保存するように心がけよう。
なお、今回試用のためにインストールしたマシンでは、マウント解除した隠しドライブを再マウントできない(パスワード認証できない)という現象が見られた。念のため編集部にも確認をお願いしたが、特に問題は起きていないとのことなので、筆者のパソコン固有の障害と思われる。
(福住 護)