すでにデータ化されているファイルはもちろん、紙文書をデータ化して、まとめて管理できる文書管理ソフト。自動分類機能を搭載し、文書を効率的に分類・管理することが可能。「DocDesk」は、Microsoft Office文書やPDF、画像ファイルなど、さまざまな形式の文書を管理するためのソフト。
- スキャンした文書をデジタルデータ化するOCR
- PDFやdocx/xlsx形式への変換
- 文字列検索
- FAX送信や電子メールへの添付
などの機能で、文書管理の効率化を図ることができる。文書にメモやマーカー、スタンプなどを追加することも可能。データの暗号化機能も備える。メイン画面は、エクスプローラ風の2ペイン構成。左ペインで選択したフォルダ(文書の保存先)の文書アイコン(リスト)が右ペインに表示される。左ペインには「DocDeskデスクトップ」をルートとするフォルダツリーがあらかじめ設定されている。ユーザが独自の「デスクトップ」を登録することも可能だ。
「デスクトップ」は、よく利用するフォルダを登録しておく、一見「お気に入り」のような機能。しかし、実際には単にフォルダ構造が表示されているだけでなく、ドキュメントの種類や拡張子、正式発行日、参照日などによる分類表示に切り替えることができる。
そのため、新たにデスクトップを登録する際には、指定フォルダに保存されたファイルが検査され、データベースへの登録やサムネイルプレビューの作成が行われる。このとき文書以外の一部のファイル(DLLなど)は自動的に登録から除外され、さらにWindowsやProgram Filesといった特殊なフォルダは、デスクトップとしての登録そのものができないようになっている。
Windows Server 2003/2008にも対応し、共有サーバ上のフォルダをデスクトップとして登録することも可能(ただし、リムーバブルメディアやNAS、仮想ドライブは動作保証外)。デスクトップ以下には任意にフォルダを作成し、ドキュメントを分類できる。1フォルダには最大2,000個の文書を登録することが可能。フォルダごとに色を変更したり、フォルダへ文書をコピー/移動する際、自動的に文書の名前を変更するための命名規則を設定したりすることもできる。
右ペインには、フォルダツリーで選択したデスクトップまたはフォルダ内の文書ファイルがサムネイルで表示され(サムネイルがない場合はアイコン表示)、文書をクリックすると、タイトルや作成者、画像サイズなどの情報(クイックプロパティ)を確認できる仕組み。さらに文書の印刷、FAX送信、電子メールへの添付、Word/Excel/PDF形式での保存などの操作も行える。
デスクトップに文書を登録するには、
- スキャナから読み込んだ画像を登録(または読み込んだ画像をさらにPDF化して登録)
- 既存の文書ファイルをインポートして登録
- 複合機から監視フォルダに読み込まれた文書を自動で登録
- USB接続のデジタルカメラから読み込んで登録
といった方法がある。スキャナからの読み込みや、既存の文書ファイルのインポートで登録する場合は、内蔵のOCR機能を利用してテキストデータを作成することが可能。スキャナの場合、OCRを利用してタイトル名を自動で付けることもできる。監視フォルダの場合は、専用のフォルダ監視機能で転送方法を設定し、監視を行う。登録した文書は、文字列検索機能を使って抽出したり(結果は「検索結果」フォルダ内に表示)、拡張子や文書の種類などのグループごとにまとめたりすることが可能。わかりやすく表示できる。
文書をダブルクリックすると、画像ファイルであれば、内蔵ビューアで表示される。そのほかのファイルは、関連付けされたアプリケーションで開かれる。内蔵ビューアでは閲覧だけでなく、編集することも可能。テキストの書き込み、スタンプや日付の貼り付け、トリミング、マーカーによる着色などを行える(アノテーション機能)。
そのほかにも、
- 複数の画像データをひとつのファイルにまとめる「スタック」
- スタックからページを切り離す「分離」
- 90°または180°の画像回転
- 文書の複製
- 暗号化
- PDF文書のパスワード保護・解除
- スキャン画像に含まれるテキストの抽出(クリップボードにコピー)
など、多彩な機能を備える。