わずかな手間で、すぐに合成画像を作れる手軽なソフト。テンプレートは質・量とも充実しており、例えば「フレーム」には、駅の看板や広場の掲示板、建物の壁、トラックの荷台などがある。「顔変換」には、有名な映画のポスターやモデルを配した雑誌表紙などが多数用意されているので、よく見かけるシーンや印刷物の中に、自分で撮影した写真をはめ込んでみるだけでも楽しい。
カレンダーや写真入りのカードも多彩で、そのまま印刷して利用できるものも多い。自分のベストショットを写真展の展示風にアレンジしたり、家族や友人の「お気に入りの表情」をはめ込んだ“おもしろ写真”を作成・プリントし、プレゼントしたりといった使い方もできるだろう。
「顔変換」では、元画像の人物・動物の顔をクローズアップして「楽しい」「悲しい」「怒る」の表情を作る機能もあり、表情が元の顔から徐々に変わってゆく動画を表示させることも可能だ。
「芸術効果(エフェクト)」の種類も、ほかの画像加工ソフトに引けをとらない。例えば、写りが悪い写真の修整や色味の調整、絵画風のエフェクトなども「Funny Photo Maker」一本でこなせる。個人的には、ロモ(トイカメラ)風のエフェクトが充実していて、ピンク、薄青、薄紫など、微妙な色調を簡単に作り出せる点が気に入った。
操作の流れもわかりやすく、感覚的に使えるので、初心者にもお勧めできる。中級者以上のユーザなら、いろいろと試行錯誤して作り込みながら、質の高い合成写真を作ってゆくこともできるだろう。
(坂下 凡平)