独自の感性で作られた、まさに“新感覚”としか表現のしようがないゲームだ。宝石や透き通った髑髏などで表現されたゲームグラフィックの色彩感覚と透明感、それにテクノ調のBGMがよくマッチして、独特の世界を作り上げている。時間が経過するつれ、新たなオブジェクトが次々と登場する演出もプレイヤーを飽きさせない。得点などに関係なく、画面を眺めているだけでも楽しい、一種の環境ソフト的な要素もある作品だ。
一方で、ハイスコアを目指すとなれば、これが実に手強い。ある程度以上時間が経過すると、敵本体や敵弾、宝石などが画面を埋め尽くさんばかりに登場し、先の読みや咄嗟の判断が難しくなってくる。
登場する髑髏や目玉の数が増えるのも厄介だ。本文で説明したように、敵本体は動きが遅く、退路さえ確保できていれば、恐れる必要はない。しかし、サイズが大きく、破壊もできないため、退路の選択を間違えると、たちまち逃げ場がなくなってしまうことがある。
何よりも冷静な判断力と先読みが重要で、ハマる人はこれ以上ないほどにハマるゲームだ。
(秋山 俊)