いざというときに役立つ地図活用を目指す
「スーパーマップル・デジタル12」では、3月11日の東日本大震災の経験を鑑み、「帰宅支援ルート・帰宅支援ポイント」データを追加いたしました。大震災当日、私は「ビックサイト」におり、大きな揺れや液状化現象などを体験し、すべての交通機関が止まり、自宅まで40kmほど徒歩で帰宅しました。帰宅途中、多くの人から道などを聞かれことにより、思っていたより都市部に生活している人は、日常の交通便がよいためか、道を知らないことに気づかされました。我々、地図を制作している会社は、便利だけを追求するだけでなく、「いざというときに役立つ地図」とそれに関連する情報を提供する必要があるのではないか? それならば「地図」と「いざというときに必要な情報(広域避難場所、徒歩ルート、医療施設など)」とそれらを活かせる「専用マニュアル」が必要ではないかと考え、部署間にまたがって急遽、追加作業を開始しました。
苦労ポイントは
苦労した点は、
- ルートの設定にともなう情報が多大で、画面に表示した場合、見づらくなってしまう
- 必要な情報は減らすわけにいかない
- 情報が多いと、画面表示スピードが遅くなる
などです。よって、画面表示やデータ処理スピードの高速化、また、提供した情報の中から、使用者にとって必要な情報を整理するマニュアルの作成など、使用者が快適に「オリジナルマップ」を制作できるよう準備いたしました。
弊社、昭文社は「見る」「調べる」「確認する」だけの地図にとどまらず、行動するための多くのコンテンツ保有する会社であり、出版会社でもありますので、「ソフトウェア」「情報コンテンツ」「活用マニュアル」を有機的に連携させ、今後もみなさまの日常生活に役立つ、行動的な地図ソフトを提供させていただきたいと考えております。
((株)昭文社)