美しく高速な表示で、ビジネスでもレジャーでも活用できる多機能地図ソフト。オリジナルの帰宅支援マップを作成することも可能。「スーパーマップル・デジタル」は、道路地図や旅行ガイドの刊行で知られる出版社「昭文社」の発売する電子地図ソフト。インストール型の特徴を活かし、多くの情報を美しく見やすい地図上に高速描画できることが特徴。新バージョン「12」では、「震災時帰宅支援マップ」(昭文社)の情報を地図上に表示できるようになったのに加え、ユーザ独自の情報を追加して、オリジナルの帰宅支援マップを作成できるようになった。グラフ機能や地図の描画速度なども強化・改善された。住所データは約400万件が増強された。
地図には従来バージョン同様、道路や地形、構造物などをアウトライン情報として保持するベクトル地図を採用。拡大・縮小を行っても地図画像が乱れず、高精度で美しい地図を表示する。表示可能な縮尺は1/500万から1/1,000まで。この間であれば、フリースケールで縮尺を変更できる。
選択できる地図の表示形式(地図スタイル)は多彩。鮮やかなカラーで、さまざまな情報が表示される標準表示のほか、色覚の個人差によらず、誰にでも見やすい「色覚UD(ユニバーサルデザイン)表示」、さらには「高速道路強調表示」「鉄道バス強調表示」、地形や行政区画のみが表示される「白地図表示」など、15種類のスタイルから選択できる。
昭文社発行の出版物「震災時帰宅支援マップ」の情報をインターネット経由で取得し、地図上に表示させることも可能。取得できる情報は、広域避難場所、救急指定病院、コンビニやガソリンスタンドといった被災者支援施設情報のほか、放置自転車やブロック塀、ガラスなど、災害時に徒歩の障害となりそうな危険個所の情報もある。これらをもとに、ユーザがオリジナルの帰宅支援マップを作成することも可能だ。
さらに、観光情報誌「まっぷるマガジン」や観光情報サイト「MAPPLE観光ガイド」で提供される観光スポット情報、花見・味覚狩りなどの季節のおでかけ情報をインターネットからダウンロードする機能も備えている。
Excelなどで作成されたCSVデータを読み込み、地図上に円グラフや棒グラフを表示するグラフ機能は、グラフの表示位置をより正確に、地番レベルまで制御できるようになった。GPS機能搭載のデジタルカメラで撮影された写真を取り込んで、地図上に貼り付けることも可能だ。
住所データは従来に比べて400万件以上(全国)が追加され、住所検索精度も向上した。出発地と目的地を指定して、移動ルートや行程表を作成できる「プランニング」機能なども従来バージョン同様、利用できる。
「DL」版(ダウンロード版)の特徴は、地図構成の自由度の高さにある。全国版、関東甲信越版、東日本版、西日本版と、製品によってあらかじめ収録地域が決まっているパッケージ版に対し、DL版では日本全国を13の地域に分割し、必要な地域のみを選択してインストールすることが可能。一部の地域しか必要ない場合には非常に安価に利用を開始でき、あとで必要になったときに、その地域のみを追加インストールできる。