軽快に動作するデスクトップ録画ソフト。動作モードの選択で、高フレームレートでの録画も可能。パソコンで再生された音声も録音できる。「AG-デスクトップレコーダー」は、デスクトップ上の動きを取り込み、ファイルに保存できる動画キャプチャ。独自の動画コーデックを使用することで、一般の動画コーデックに比べて高ビットレートで録画することが可能。デスクトップ全画面の録画のほか、任意の矩形領域のみを録画することもできる。出力は独自のAGM(AmuseGraphic Movie)形式およびWMV/AVI形式で行える。マルチスレッド処理にも対応する。同じ作者・石井隆さんによる多目的グラフィックスソフト「AmuseGraphic」に付属する同名ソフトのフリー版にあたる。
使い方は簡単。タスクトレイメニューから「全画面録画」または「領域指定録画」を選択し、「録画開始」→「録画終了」を実行するだけでよい。あらかじめ設定したフォルダに動画ファイルが出力される。録画領域の指定はマウスのドラッグで行える(領域のダイレクト指定)。ダイレクト指定後に領域の始点やサイズを1pixel単位で調整することも可能。指定領域を登録し、あとから呼び出して再利用することもできる。デュアルモニタ環境では、どちらのモニタからでも録画できる。
録画時の動画形式はAVI/WMV、さらに独自形式のAGMから選択できる。AVIでは、システムで利用可能な動画コーデックと音声コーデックを指定することが可能。コーデックごとに画質や取り込み音質などを指定することもできる。WMVでは、圧縮画質(ビットレート)や音声キャプチャ形式、圧縮率などを指定できる。AGMは、デスクトップ録画向けに圧縮方法などを工夫し、CPU負荷を低く抑えた状態での高画質録画を実現したもの。AGMを通常の動画再生ソフトや編集ソフトで使用できるよう、DirectShow対応のコーデックも付属する。
ソフトの特徴のひとつになっているのが「バッファリングエンコード」モード。エンコードしながら録画する「リアルタイムエンコード」とは異なり、とりあえず録画データをバッファリングし、時間がかかるエンコードは録画終了後に行う。録画時の負荷を抑えることができ、より高画質かつ高フレームレートでの録画を可能にする。
録画の開始・終了は、タスクトレイメニューからのほかにも、ホットキーを定義することで、キーボードから操作することも可能だ。さらに、
- マウスカーソルを録画するかどうか
- 録画中、アイコンを消去するかどうか
- (マルチスレッド対応の環境で)マルチスレッドを使用するかどうか
といった項目を設定できる。出力ファイルの名前に録画の実行日時を追加することも可能だ。