Cat's Eye View vol.5 v2.0 (Mac/Win)
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“GATABLANCA”というサブタイトルが付けられたvol.5は、コミカルな内容と複数のコンテンツをまとめた構成から、vol.3の続編とでもいえそうな内容。サブタイトルはもちろん、あの映画「カサブランカ」からとったもの。白ネコのマダムが「なじみの曲を」と頼むと、黒ネコのサムが“As Time Goes By”を弾きはじめるのだが、これが調子っぱずれのどうしようもない演奏……というのは、単なるオープニングと片づけてしまうのがもったいないオカシサだが、これが終わるとようやくメニューが現れる。
内容は次の通り。
- DOME──なにかと便利な「どーも」という日本語について
- Courtship──こちらも日本語のお勉強。「好き」「嫌い」ってどんな感じ?
- Waltz for Doggy──いろいろな図形がワルツに乗って踊ります
- Recreation──ネコでいるのも楽じゃない……
- Tragic Love 2──壁の割れ目にはまって身動きとれなくなったネコの前に……
この5本によるオムニバス形式の作品となっている。
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(左)マダムはピアニストのサムになじみの曲をリクエストするが……(オープニング)/(右)本シリーズはもともと海外でリリースされたこともあってドキュメント類も含めて表記は全部英語。というわけで、中には日本語講座のようなコンテンツも(Courtship)
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Cat's Eye View vol.6 v2.0 (Mac/Win)
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vol.6は、世界各国の子供たちが描いた絵を使い、効果音やBGMを加えてムービーに仕立てた“JUNGLE”と、そこに使われている絵を静止画で表示する“GALLERY”、そして“TAMA THE TIGER”という絵物語の三つのパートから構成されている。かとう氏自身の絵とはまた違った味が楽しめる作品。
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(左)“GALLERY”では“JUNGLE”に使われている世界の子供たちの絵を個別に静止画で見ることができる/(右)子供たちの絵の中から選んだものを絵ものがたりにした“TAMA THE TIGER”
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Cat's Eye View vol.7 (Mac/Win)
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“CHE BELLA VITA”と題されたvol.7は、ネコではなく人間が主役。静かなピアノの調べに乗せて女性の肖像画を表示していくオートプレイのスライドショウだ。他の作品ではイラスト的なものからマンガっぽいものまでいろいろなタッチの絵が使われているのに対して、vol.7では全編が絵画風で統一されている。ところどころにモノローグ風のテキスト(英文)が挟み込まれていて、これもポエティックな雰囲気を高める効果を上げている。
画像の切り替えと音楽のシンクロについてもかなり細かく注意が払われていることが窺われるわれる仕上がり。その静謐な空間に引き込まれてじっと見入ってしまう、そんな雰囲気を漂わせている。
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(左)落ち着きと奥深さをたたえた絵と楽曲。このふたつのコンビネーションが独自の世界を織りなす/(右)もちろんネコも登場するが、ここでは主役ではなく観察される対象のようだ
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