編集機能も備えたQuickTimeムービープレイヤー
Play it Cool
Version 3.0.1J
QuickTimeムービー書類を再生・編集できるグラフィックユーティリティ。動画やサウンドデータの再生、静止画像の表示が可能。ただしQuickTime を利用しているので、そのバージョンによっては利用できるファイルが限られる。
再生に関しては、モニタのカラーデプスを最適に調整するほか、ムービーの先頭部分をあらかじめロードしておいたり、ファイルを開くときにRAM上に読み込めるなど、スムーズな処理に配慮しているのが特徴だ。ループ再生や指定フレームへの移動、拡大・縮小表示などにも対応している。編集機能では、タイムライン表示などの機能こそないものの、フレームやトラックの挿入のほか、クリップボード上のデータを選択範囲と入れ換えたり選択範囲の長さに合わせてスケールを変更して追加するといったことができる。
そのほか、表示中のフレームをPICT画像としてクリップボードにコピーしたりサウンドトラックをAIFF形式で保存するコマンド、既存のムービーファイルの圧縮形式や色数を変更する機能、ムービーを独立したアプリケーションに変換する機能などがある。
動作環境は68020以上のMacに、漢字Talk 7以上のOSとQuickTime 1.6以上、QuickTime VR 1.0以上。推奨環境はPowerPC搭載機でOSは8.1以上。QuickTime とQuickTimeVR はそれぞれ3.0.2と2.1以上となる。
非常にシンプルで、一見したところ単なるムービープレイヤーにしか見えない。しかし、再生位置を示すスライダー上を[shift]キーを押しながらドラッグ(または[shift]+矢印キー)すれば連続するフレームを選択でき、カット/コピー&ペーストの要領で編集を行えるので、ビデオ編集初心者が使うのにはよさそうだ。
アプリケーション作成では、簡単ながらタイトル文字を追加できるのがおもしろい。保存時にテキストを入力するだけで簡単に、クレジットなどを表示できる。
ほかにも、保存時のオプションとしてMac以外のパソコンで再生するためのチェックボックスがあったり、タイムコードの表示を映画用やNTSC用に設定してフレームと時間をチェックできるなど、DTVのサポート用として活躍しそうなソフトだ。
ただし対応フォーマット以外にも、再圧縮コマンドで選択できるビデオ圧縮形式などはQuickTimeに依存しているようで、機能の差別化という点では不利だろう。特に、4,410円で誰でもQuickTime 3 Proへアップグレードできるだけに、このソフトに限らずビデオ編集ツールはつらいところだ。今後のバージョンアップに期待したい。
(福住 護)
作者のホームページはこちら 。また、日本語化を行ったBridge 1 Softwareのホームページはこちら 。
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