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専門的用途にも使える数値処理、グラフ作成、作図用ソフト
KyPlot Version 1.0 beta 4
for Windows ビジネス NEW フリーソフト

KyPlot データの数値処理、グラフ作成、作図などを行うことができる高機能な学術用アプリケーション。特に科学や理工学系の研究を行っている人には有効だろう。「カイプロット」と読む。

「スプレッド」の画面。一般的な表計算アプリと同じ使い方ができる 画面は大きく分けて、「スプレッド」(画面右上)と「フィギュア」(画面右下)の二つに分かれる。「スプレッド」はその名の通りスプレッドシート画面のことで、この画面内でグラフの元となる数値データの入力を行う。画面を見てわかるように、その操作性はMicorosoft Excelなどとまったく同様で、同種の市販ソフトを使った人であれば違和感なく使えるだろう。もちろん式や関数も使える。

「フィギュア」の画面。この精度感に注目してほしい 「フィギュア」の画面は、スプレッドで入力したデータから作成されるグラフの画面だ。作成できるグラフのバリエーションも多く、Excelなど一般のスプレッドシートでは到底真似のできない高精度なグラフが作成できる。画面例はモノクロの学術グラフであるが、プレゼンテーションに使えるきれいなカラーのグラフも作れる。

reviewer's EYE KyPlotは、それ単体で市販アプリケーションとしても成り立ち得るほどよくできたソフトだ。とにかくグラフの精度感と自由度は抜群。操作性もあえて独特なものに走っておらず、一般のアプリと操作が類似している点は、他のアプリと併用する機会が多い学術分野では有効だろう。データファイルとしてExcelのワークシートがそのまま読みこめる点も(当たり前のことかもしれないが)、うれしい。

入力するデータや画面表示に日本語が使えるとはいえ、メニューアイテムやヘルプがすべて英語表記であるという点は、一般向けのソフトならばマイナス点となるところ。しかしKyPlotのユーザ層を考えれば、これもそれほど大きな問題にはならないだろう。

まだβ版という位置付けのため、安定性はいま一歩だが、高精度なグラフ作成機能だけに的を絞り、市販ソフトをはるかに上回る機能を実現している点は「立派」の一言に尽きる。
(天野 司)

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ソフト作者からひとこと
ソフトを開発しようと思った動機 : 論文用のグラフを作るために、科学技術用と称するグラフ作成ソフトをいろいろ試してみたのですが、細かい部分を思い通りに設定できないため、自分でプログラムを組み出したのが始まりです。さらに、データの整理と解析のための数値計算や作図の機能も付け加えていって、「理工系の人のためのExcel」とでもいえるものになったので、他の方々にも役に立つのではと思い、インターネット上で公開しました。メニューやメッセージは英語で作ってあるので、外国からもたくさんダウンロードに来ています。言葉の壁もあって、日本発で世界に通用するソフトが(ゲームを除いて)非常に少ないのを残念に思っています。そのようなソフトになればと願って開発に励んでいます。

お勧めの使い方 : KyPlotは「かゆいところに手が届く」グラフを作れるソフトだと自負しています。また作図機能にも力を入れていまして、IllustratorやCorelDrawにも負けないドローソフトにしようという意気込みで開発しています。特に曲線の描画はかなり「スグレもの」だと思います。また時系列解析や最適化問題など、種々のデータ解析の機能もあります。 ということで「てんこもり」の相当欲張ったソフトです。

開発に苦労している点と今後の予定 : 16bit Windows用プログラムとして開発を始めて、半年ほど前に32ビット化したのですが、32ビット版にはまだ移植に伴うバグが残っている可能性があります。また、非常に大きなプログラムになったため、私自身でバグを見つけるのが困難になってきています。ユーザの方からのバグレポートをぜひお願いします。付け加えた方がよい機能や改良すべき点などの要望もぜひお知らせください。まだ正式版というには未完成だと感じていますので、当分はβ版ということで無料で公開する予定です。
(吉岡 耕一)


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「KyPlot」の最新版および関連ソフトです(ソフトのバージョンは、記事中で紹介したものと異なる場合があります)。なお、ソフトをダウンロードするには、右側の[Download]ボタン(または[httpD]ボタン)をクリックしてください。下線付きのソフト名をクリックすると、ソフトに関する詳細な解説が参照できます。

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