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“ビジュアルなメール管理”に重点を置いたメールソフト
VisualMail
Version 1.0
どちらかというと「メール管理」に重点を置いた、ユニークなメールソフト。従来ソフトのような「フォルダ」による自動振り分けとは異なり、「トレイ」での分類、という斬新な手法を導入。そのためマルチアカウントで使用していても、各アカウント宛のメールを一元管理できる。強力な検索機能、定型文登録機能なども搭載し、とにかく大量にメールを送受信する人には便利なソフトだろう。
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■こんな人にお勧め!!
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大量のメールを効率的に整理したい人。フォルダによるメール管理を使いづらいと感じる人にはぜひ一度使ってみてほしい。
ユニークな管理のメールソフト
「VisualMail」は、NECの開発による電子メールクライアントソフトだ。電子メールのヘビーユーザにとって、大量に届くメールをいかに整理するかは悩みの種。通常、メールをいくつかのフォルダに分ける「自動振り分け機能」を使って、届いたメールを自動的にフォルダ別に分類している人が多いのではないだろうか。
だが、こうした分類方法を取っている場合、あまり細かいフォルダ分けをしてしまうと逆に使い勝手が落ちてしまうこともある。例えば過去に届いたメールを探そうとして、いくつものフォルダを探し回ってしまった経験はないだろうか? フォルダ管理型のソフトの場合、一つのメールは必ずどこか一つだけのフォルダにしか入れられないために、どこのフォルダに保管したか忘れてしまうこともある。「VisualMail」ではこの問題を解決するために、他にはあまり見られないユニークなメールの管理方法を取っている。
フォルダではなく「トレイ」で分類
「VisualMail」では、メールを振り分けるために「トレイ」という機能を使用する。それぞれのトレイにはメールを振り分ける条件を記述できるのだが、フォルダ管理型と違う点は「実際にメール本体がトレイの中に移動されるわけではない」という点だ。つまり、メールの格納本体は常に一つだけで、トレイというピックアップ方法にしたがって、そのメールを一覧に表示する・しないを切り替えているだけなのだ。個々のトレイの選択条件の決め方によっては、一つのメールがいくつものトレイに含まれることもある。
こうした分類方法のため、その気になれば現在保管してあるすべてのメールを一覧で表示することもできるし、複数のトレイの中にあるメールの一覧を表示、といったことも簡単だ。その時々に応じて一覧の表示形式が自由に選べるのである。
トレイに設定する振り分け条件は、日付や差出人、受信者のアドレス、内容など柔軟な設定が可能になっている。さらに、条件にマッチしていてもそれを除外する「例外条件」も使用できる。振り分け方法のダイアログは、チェックボックスを多用したもので、かなりわかりやすい設定方法だ。
基本機能も充実
もちろん、メールソフトとしての基本機能はしっかりと押さえてある。複数のプロバイダにアクセスするためのマルチアカウント、ファイルの添付や、メッセージの検索機能なども不満のないレベルに備わっている。また、大きなサイズのメールが届いたときに、本体のメールビューアではなく、ユーザが好きなビューア(エディタなどでもよい)を指定できるのは便利な機能だ。
大量のメールを効率的に扱わなければならない人にとっては、一見の価値のあるメールソフトといえるだろう。
(天野 司)
なお、レジスト料金は4,000円だが、'98年2月末日まではキャンペーン価格3,000円でレジストできる。
作者のホームページはこちら。
ソフト作者からひとこと
約1年間、たくさんの方に試用版を使っていただき貴重なご意見をいただいてまいりましたが、11月からシェアウェアとさせていただくことになりました。これまで応援してくださった皆さんにお礼を申し上げます。
また、「VisualMail」という名前を初めて耳にした方は、ぜひ一度試しにダウンロードして、「メールの整理の様子がひとめでわかる」便利さを体験してみてください。一度使いはじめるとあなたもやみつき!? のはずです。
まだまだ未熟な部分も多いですが、できる限り利用者の皆さんの声を反映していきたいと思っています。ご意見やご要望等、どんどんお寄せください。
(NEC 研究開発グループ インキュベーションセンター・田中 みどり)
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