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ノード編集の自由度が高いアウトラインプロセッサ
Story Editor Win95
Version 2.23
ストーリー作りを意識し、ユニークな機能を備えたアウトラインプロセッサ。基本機能も充実し、操作性にも優れている。ノード編集の自由度が高く、フォントスタイルの登録やノードの再利用なども可能なので効率よく作業を進めることができる。
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■こんな人にお勧め!!
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物語を書いている人、アイデアを効率よく整理したい人、たくさんのメモに悩まされている人などに特にお勧め。
物語作りを意識したアウトラインプロセッサ
「Story Editor Win95」は、キャラクタ情報の管理、フォントスタイルの登録などのユニークな機能を持つ“シナリオ作りを意識した”アウトラインプロセッサだ。通常のアウトラインプロセッサが備えているような機能は一通り備えており、操作も直観的でわかりやすい。検索・置換機能も充実しているので、雑記帳や簡易のテキストデータベース、アイデアの整理など、さまざまな用途に使えるだろう。
明快なインタフェースに充実した機能
「Story Editor」にはユニークな機能がいくつかあるが、なかでも便利なのは「全体を見る」機能だろう。アウトライン機能で整理しまとめたデータを、頭から通して確認することができるので問題点の発見にも役立つ。もちろん、作成されたデータをテキストもしくはRTFフォーマットで出力することもできるが、他のソフトを使わなくても全体を見渡せることの意義は大きい。
フォントスタイルは8種類まで登録でき、選択した文字列のサイズや色などをショートカットキーで即座に変更できるのも便利だ。フォントスタイルはファイルに保存することができるので、カテゴリ別にスタイルを整理してみるのもよいだろう。
保存してあるファイルからノードを自由にコピーできるのもうれしい。この機能のおかげでデータの再利用性が非常に高くなっている。当然、テキストファイルを読み込むこともできる。
人物の名前や性別、年齢などをノードで管理することができる、キャラクタ設定の管理機能もユニークだ。管理する項目は自由に追加できるので、物語を書いている人はもちろん、それ以外の人でも名刺管理や住所録としての利用が可能だろう。
(秋山 俊)
ソフト作者からひとこと
このソフトは「Story Editor」というより、むしろ「Plot Editor」という感じのソフトです。もともと「物語を作るためのエディタ」ということで作り始めました。物語構築にこのソフトを使い、実際の執筆は別のエディタなりでやればいいかなと思っていました。しかし、やはりこれで執筆までできればいうことはないので、いろいろと機能を追加していったりしたわけです。
が、このソフト、予想に反して普通のアウトラインプロセッサ的な使われ方をすることが多いみたいです。そういう使い方をするには足りない機能もたくさんあり、要望もいただいたりするのですが、とりあえず今のところ「物語を作る」ための機能を増強していくことで手一杯という感じです。
とはいうものの、私自身この文章もこのソフトで書いていますし、住所録もこれで管理しています。そんなわけで、割といいかげんな方針で動いていたりはします(笑)。
開発当初、私はWindowsプログラマになりたてで、勉強も兼ねて作り始めたという経緯もあります。はじめはなにしろ通常のアプリケーションに当たり前のように備わっている機能を実装するのにも一苦労でした。特にUndo機能、これには苦労させられました。現在ではRichEditの不具合を克服するのに奮闘中という感じでしょうか。
でも、このソフトを開発したことによって得たものは多くて、このソフトのおかげでフリーのプログラマになることができたのだと思っています。そんなわけで、このソフト、フリーソフトだったりもします。「なんでシェアウェアにしないの?」という声もいただきますが、このソフトで勉強して、他の仕事でお金をいただいているので、とてもお金を取るなんてできません。これからも、ずっとフリーソフトだと思います。
今後は、スピードアップと機能のブラッシュアップに全力投球です。新機能の実装よりも前にやらなければいけないことがたくさんあるので。でも、ほしい機能はまだいろいろとあるのです。長い目で見てくださるとありがたいなと思います。
(CHEEBOW(Motokazu Sekine))
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