「うら」の機能も「あてな」に負けず劣らず使いやすい。また、画像の加工等、年賀状作成で必要となるような機能は一通り備えているので安心だ。
はがきの背景色は単色だけでなく、2色のグラデーションにも対応。もちろんイメージ画像を背景にする事もできる。
入力した文字には縁を付けたり影を付けたりする事が可能だ。文書の枠の形を「角丸」「楕円」にする事もできる。
文章枠や挿入したイラスト、写真は自由に回転させる事ができる。文字に下線を引く事もできるので、ちょっとした案内状のタイトルや目立たせたい文字にワンポイントを添えられる。文字枠には枠線を表示する事もでき、背景色には透過度の調整機能も備わっている。
イラスト・写真の編集機能にも備えており、スマホやデジカメで撮った写真やイラスト画像をファイルから複数追加して、サイズ変更や回転、明るさ・コントラストの調整等を行なう事が可能だ。
切り抜きたい範囲を指定するだけで、イラスト・写真のトリミングも行なえ、傾き補正にも対応。印刷する際は面倒な設定をする事なく、自動的に用紙サイズや向き、倍率等か設定される。実際に印刷をする前に印刷結果を確認する事ももちろん可能だ
「はがき作家」のもう1つの特徴として挙げられるのが「印刷サービス」だ。
昨今よく見かける便利なサービスだが、「はがき作家」もインターネットを通して年賀状、喪中はがきの両面印刷を注文する事が可能だ。
作成した宛名データは暗号化して送るので安心である。
これまで述べて来た通り「はがき作家」は、必要十分な機能を搭載した非常にシンプルな年賀状作成ソフトであり、年賀状に対し「面倒くさい」という感情を少しでも持っているユーザの様々な苦労を大きく緩和してくれるソフトである。
尚、またもや誤解して欲しくないのだが、筆者は大量の素材を有する高機能なはがき作成ソフトを否定するつもりはない。
冒頭で述べたような年賀状の作成を毎年楽しみにしているユーザには、確かに「はがき作家」では少々物足りない事もあるだろう。
そういった方々は、是非その他のはがき作成ソフトで意欲作を作成してほしい。
ただし、やっぱり世の中には年賀状を作って出すのが億劫になってしまう人々が少なからずいるのも事実で、筆者を含むそういった人々にはシンプルで使いやすい(そして価格も抑え気味の)「はがき作家」のようなソフトは、とても有り難いのだ。
これで今年も筆者は年賀状が出せそうである。