レイアウトを維持したまま、PDFファイルをOffice文書や一太郎文書に変換できる「瞬簡PDF 変換」シリーズの新バージョン。スキャナで読み込んだ画像を直接、変換できるようになった。「瞬簡PDF 変換 10」は、PDFファイルを編集可能なMicrosoft Officeや一太郎、プレーンテキスト形式のファイルに変換できるソフト。シンプルなわかりやすい画面で、はじめてでも簡単に、戸惑うことなく操作できる。OCR(文字認識)機能を搭載し、テキスト情報のない画像PDFや画像ファイルもOffice文書などに変換できるほか、OCR処理結果を透明テキストとして埋め込んだPDFファイルを作成することも可能。新バージョン「10」では、スキャナからの直接読み込みに対応したほか、xlsx/pptxファイルへの変換エンジンが新しくなった。OCRエンジンも一新され、OCR補正機能はより使いやすく改善された。
メイン画面は、上部に変換先選択バー、中央上側にファイルリストビュー、中央下側に変換条件指定ペインが配置され、ファイルリストビューと変換条件指定ペインとを区切るようにツールバーが置かれた構成。基本的な使い方は、
- 「ここにファイルをドロップしてください」と書かれたファイルリストにPDFをドラッグ&ドロップで追加
- 変換先選択バーで変換先種類を選択
- (必要に応じて)変換条件指定ペインで変換設定や、ツールバーで変換詳細設定などを行う
- 画面下部の「実行」ボタンをクリックして、変換を実行
となる。変換先選択バーには「Wordへ変換」「Excelへ変換」「PowerPointへ変換」「一太郎へ変換」と、OCR処理を施し、結果を透明テキストとしてPDFファイルに埋め込んだり、テキストファイルとして出力したりできる「OCR」、PDFファイルからテキストまたは画像を抽出できる「抽出」の6個のボタンが用意されている。例えば「Wordへ変換」する場合は、変換形式をdocx/docから選択したり、変換方法を「標準の変換」「レイアウト優先で変換」から選択したりすることが可能。もちろん変換するページ範囲や出力先フォルダ、出力先ファイル名なども指定できる。さらに出力されるdocx/docファイルの余白とヘッダ/フッタ、段組・表・画像変換の範囲、ページの回転なども指定することが可能だ。
(新バージョン「10」で改善された)OCR補正機能は、OCR処理による変換結果が期待通りではなかった場合、ユーザが手動で認識範囲を補正できるもの。認識する領域の種類を文字横書き・縦書き、画像、表から選択したり、ページ単位で傾きを補正したりできる。
変換機能はWord/Excel/PowerPoint 2010以降のアドインとして組み込むことも可能。各アプリケーションからPDFファイルを読み込んで変換できるようになる。
新バージョン「10」では、OCRエンジンも一新された。日本語、英語のほか、独語、仏語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ロシア語、韓国語、簡体・繁体中国語の画像(PDF)の文字認識に対応する。