「Ashampoo Snap 10」をひと言で説明しようとするなら、「とにかく多機能・高機能」──これに尽きる。メーカーのプレスリリースには「『Ashampoo Snap 10』を使えば、画面上のものすべてをキャプチャ、編集可能」と謳われているが、この言葉に偽りはない。キャプチャ領域は自由自在、重なって表示されている複数ウィンドウも個別のオブジェクトとしてキャプチャできるし、動画もキャプチャできる。静止画も動画も編集でき、動画のカット機能や結合機能も搭載する。さらにオンラインストレージサービスへのアップロードも簡単と、取り込みから編集、共有まで、関連する作業が「Ashampoo Snap 10」一本で完結する。
起動後に最初の操作対象となるキャプチャバー、タスクトレイアイコンの場所を薄い矢印記号で教えてくれるのは親切。キャプチャバーは、「↑」の指し示すデスクトップ右上にマウスカーソルを移動させると、表示されるようになっている(矢印記号は常に出現するというわけではないようだが)。
テキスト抽出(OCR)機能は、メーカーサイトには「本機能は、英文のみの対応となります」と書かれているが、言語では日本語も選択できる。実際に試してみたところ、ひらがな・カタカナはよく認識されたが、漢字はお世辞にも高い認識率とはいえなかった。日本語に関してはオマケ程度に考えた方がよさそうだ。
試用期間10日間(延長も可能)の評価版も、一部機能が割愛されたフリー版「Ashampoo Snap 2018 Free」も用意されている(利用するには、無料のライセンス登録が必要)。少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度、試してみていただきたい。この“機能てんこ盛り”のソフトがこの価格(2018年2月22日現在、特価2,075円で販売中)なら、間違いなく“買い”だ。
筆者のテストした範囲では──評価版、フリー版は問題なかったが──製品版はプロキシ接続環境下では「インターネット接続を確認できない」とのエラーで起動することができなかった。プロキシ接続環境下で「Ashampoo Snap 10」を使おうと思われている方は、購入前にメーカーなどに確認することをお勧めする。
(今玉利 碧)