今回の記事作成にあたり、前バージョン「Diskeeper 15J」の紹介記事を読み返してみたら、「デフラグツールではおなじみのディスクマップが見当たらない」「システム監視レポートの情報を有効活用したい」といったまとめに加えて、「オプション設定は極力シンプル化されていて、触るところがあまりない」とあったのだが、「Diskeeper 16J」は、それに輪をかけて、さらに触れる必要のあるところがない。「15J」では、自動処理のパターンとして曜日や時間帯を指定したり、最適化から除外するファイル/フォルダを指定したりできたのだが、「16J」ではこれらもばっさり廃止され、ユーザの操作を要するところは「手動操作の実行」と「システム監視レポート」の呼び出しぐらいになっている。
オプションとして各機能のON/OFFは選べるが、「Diskeeper」の肝となる「IntelliMemory」や「IntelliWrite」をOFFにしてしまっては何の意味もなく、むしろ触らないほうがよい。強いていえば「詳細設定」オプションの中に「ドライブ検出」に関する項目があり、ドライブの種類を正しく検知できなかったときに、ハードディスクやSSDなどを手動で変更するくらいだろうか。
メーカーからご提供いただいた情報によると、「IntelliMemory キャッシュ テクノロジー」では、アクセス頻度の高いファイルを空きメモリに読み込むことで、I/Oの効率をアップさせているとのこと。
従来のデフラグソフトが「デバイス本来のパフォーマンスに近づけるためのメンテナンス」を目的とするのに対し、「Diskeeper」は「さらに一段上の能力を引き出すチューニングまで行ってくれるソフト(それも全自動で)」といえる。
(福住 護)