ディスク/パーティション単位のバックアップに加え、ファイル/フォルダを指定してのバックアップも可能で、状況に応じて、さまざまなバックアップ方法を選ぶことができる。さらに、イメージファイルを使用(作成)しない、フォルダ間の同期も行えるので、日常的なファイル管理の面でも便利だ。バックアップ方法は、フルバックアップ、差分スキーム、増分スキームの3種類に対応し、使い分けることが可能だが、世代管理まで含めて自動で処理してくれる「バックアップスキーム」は、残念ながら「Standard」では利用できない。差分/増分で作成したイメージファイルをユーザがきちんと管理しなければならなず、むしろ「バックアップスキーム」オプションが使える「Professional」の方が、初心者にとっては手軽だったりするかもしれない。しかしながら「Standard」はフリーソフトなので、複数台のマシンへインストールする際のライセンス数なども気にしなくてよい(ちなみ「Professional」は2台までインストール可)。
というわけで「バックアップファイルの管理がきちんとできて、なおかつたくさんのパソコンを管理しなければならない場合には『Standard』のメリットが際立ってくるのではないか」というのが筆者の感想だ。
操作面で特に難しいところなどもないが、オンラインヘルプやチュートリアル(ともにWebページ)の日本語訳はいまひとつこなれていない印象。差分バックアップと増分バックアップの違いなども説明されているが、筆者には若干、読みづらかった。この点は改善されることを希望したい。
(福住 護)