誰でも手軽に自動処理プログラムを作成できるソフト。命令(コマンド)は文章で表され、実行時の条件やパラメータも簡単に指定できる。「EasyBAT」は、バッチファイルのような自動処理スクリプトをマウスクリック中心の操作で作成し、実行できるソフト。
- 自動実行プログラム作成用の「EasyBAT-editor.exe」
- 実行環境「ebatHost.exe」
の二つのプログラムからなる。作成したプログラムは、「*.eBAT」という拡張子を持つファイルに保存することができ、「EasyBAT」がインストールされた環境で実行することが可能。オンラインヘルプや「初心者必読マニュアル」も用意され、はじめてでも戸惑うことなく使うことができる。「EasyBAT-Editor」は、左右に二分割された画面構成。画面右側の「命令一覧」で選択したコマンドを、左側の「メインコードエリア」に登録して、実行手順を記述・作成してゆく。コマンドは「ファイルのコピー」「ダイアログを出す」「文字列を検索する」といった簡潔な日本語で書かれている(いわゆる命令語は使われていない)。
「命令一覧」でコマンドを選んで「追加」または「挿入」ボタンをクリックすると「命令ウィンドウ」が表示され、実行に必要なパラメータ──例えば「ファイルのコピー」であれば、コピー元のファイルとコピー先フォルダのパス──を指定することが可能。登録したコマンドは画面左側のメインコードに追加され、「○○を××する」といった日本語で1ステップ分の処理が表現される。
作成したプログラムの動作確認は、ツールバーの「実行」ボタンや「実行」メニューから行うことが可能。完成したら「*.eBAT」形式のファイルとして保存しておけば、ダブルクリックで実行できる(ファイルの関連付けが行われていれば、「ebatHost」は起動して、ファイルを開く必要はない)。
プログラムの作成に使用できるコマンドは、
- プログラム制御など(ラベルの作成、ラベルへのジャンプ、条件分岐、繰り返しの開始・終了など)
- ファイル/フォルダ関連(ファイルやフォルダのコピー・削除、アプリケーションの起動、文字列の保存・読み込みなど)
- 変数など(数値変数への代入、計算や文字列変数への代入、フラグのON/OFFの切り替えや反転など)
- 入力/出力関連(ダイアログの表示、画像ファイルの表示、音楽ファイルの再生・停止、Webサイト等を開くなど)
- 文字列操作(文字列の検索や、文字列内から指定した文字数を取り出す操作など)
- その他(Windowsのシャットダウン、ログオフ、再起動など)
の6カテゴリー、全36種類が用意されている。プログラムには条件分岐やジャンプ先となるラベルを使用することも可能。「ラベル一覧」を表示させれば、使用しているラベル名と行数を確認できる。クリックすると、該当する行へ移動できるようになっている。
「呼出文字列」という一種のメタ文字を使用して、システムクロックから時刻を取得したり、繰り返し処理のカウントや環境パス(デスクトップやシステムディレクトリなどのパス)などを扱ったりすることもできる。