Blu-ray 3DやUHD(Ultra High Definition) 4K、H.265コンテンツなどを再生できる“定番”動画再生ソフト「PowerDVD」シリーズの新バージョン。大画面テレビに最適化された「TVモード」などを新搭載した。「PowerDVD」は、Blu-rayやDVDなどのディスクメディア、ローカルディスクに保存されたファイル、ネットワークメディアサーバ上のデータなど、さまざまなデジタルコンテンツを再生できるマルチメディアプレイヤー。新バージョン「16 Ultra」では、スマホアプリ「PowerDVD Remote」によるリモコン操作や、Windows 10のタブレットモードでのタッチ操作に対応した「TVモード」を搭載したほか、パソコンに保存された動画や写真をChromecast、Apple TVなどのキャスティング対応機器に転送してテレビで楽しめる「メディアキャスティング」機能なども追加された。ハイレゾサウンド再生機能の強化も図られた。
新搭載の「TVモード」は、マウスやキーボードでの操作にテキしたパソコン画面上でのインタフェース「PCモード」とは別に、家庭用テレビでの操作に最適化された操作モード。マウスなどのデバイスがなくても快適に操作できる。別途、提供される「PowerDVD Remote」を使えば、Android/iOSスマートフォンでリモコン操作することも可能だ。
「メディアキャスティング」では、テレビにChromecast、Apple TVが接続されていれば、テレビとパソコンとをケーブルで接続しなくても、パソコンに保存された動画や写真、音楽などをテレビで視聴することが可能。Chromecast、Apple TVが対応していない形式のファイルでも、リアルタイムに変換してくれる。変換はハードウェア支援機能を利用して行われ、スムーズで高画質な動画再生を楽しめる。「PowerDVD」シリーズではおなじみの高画質化機能「TrueTheater」も利用できる。
“さまざまな対応機器での再生互換性”と“強固なセキュリティ”とを同時に実現するコンテンツ保護技術「SeeQVault(シーキューボルト)」にも対応した。SeeQVault対応のハードディスク、メモリカードなどに保存されたデジタル放送の録画データをパソコンで再生することが可能だ。
ハイレゾサウンドの再生では、従来のハイレゾPCMに加え、新たに「DSD」に対応した。USB-DACなどの再生機器がDSDに対応していれば、DSDのまま直接DACにデータを転送し、再生することが可能。再生ソースがDSDで、接続されたDACがPCMにしか対応していない場合は、「PowerDVD」がDSDをPCMに変換して再生できる。ハイレゾ再生では標準といえる「WASAPI排他モード」に対応する。
4K動画の再生では、ハードウェア環境に合わせてレンダリングを最適化し、よりスムーズに再生できる機能が追加された。特に負荷が高いH.265/HEVCでも、ハードウェアの支援機能を利用して再生することが可能。HD解像度であれば120fpsや240fpsといったハイフレームレートで再生できるのは従来通り。実時間再生のほか、再生時にフレームレートを下げるスローモーション再生も行える。アクションカメラ「GoPro」や、iPhone 6/6sのスローモーション撮影モードで撮影された動画をパソコンで楽しめる。