デジタル画像のコレクションや写真のレタッチ、ユーザ間での共有などを一本でカバーする高機能ソフト。簡単にいってしまうと、印刷用原稿やアートワークの制作といったプロフェッショナルな用途を除けば、たいていのことはこなしてくれるはずだ。すべての作業の基本となる「管理」モードはとりわけ強力。この部分だけでも十分に魅力的だ。フォルダツリー、日付ごとに整理されたイベントモード(カレンダー)、カテゴリの三つの選択方法を基本に、フィルタやグループ機能を使った絞り込み、クイック検索ツールバーなどで画像をすばやく検索できる。そこから「表示」「編集」などの他モードとの連携はもちろん、CD/DVDの作成、HTMLアルバムやコンタクトシートの出力、スライドショウ、SNSへの投稿など、あらゆる操作のベースとして、効率的な作業を支えている。
写真好きには撮影情報をもとに分類してくれる自動カタログがとても便利だし、撮影データには特にこだわらない方でもラベルや重要度、キーワードなどを組み合わせることで、閲覧・検索がグッと楽にになる。ぜひ、お試しいただきたい。
一般的な画像編集だけでなく、RAW現像やJPEG画像の画質を損なわない非破壊編集が可能という点も見逃せない。レタッチの基本を学ぶのにもよいし、先々もっと本格的なレタッチソフトを買ったとしても、閲覧や共有ツールとして十分に活用できる。
(福住 護)