昨今、スマートフォンやタブレットなどの大画面モバイル機器の普及がめざましい。では、こうした機器でいったい何をしているのかといえば、ゲームやWebブラウズ、そして動画や音楽の視聴など、いわゆる「暇つぶし」用途が多いとのこと。Webや音楽はともかく、YouTubeなどの動画サイトでの動画視聴となると、流れるデータ量は膨大だ。あっという間に通信量制限の上限に達してしまう。「動画を観るのはWi-Fiが使えるときだけ」という方法もあるが、それをするにはWi-Fiのエリアは狭すぎる。そこで必要になってくるのが「Audials One」のようなソフトだ。あらかじめ自宅で動画を録画し、モバイル機器に転送しておくのだ。これなら動画の視聴時に通信は発生せず、パケット代はかからない。通信速度の問題で動画再生が不安定になることもない。高画質の動画を存分に楽しめる。
一般に動画ストリーミングサイトは、ストリーミング再生のみが許可され、ファイルのダウンロードはできないことが多い。しかし「Audials One 12」であれば、そうしたサイトでも、動画を録画することができるし、さらには、録画した動画を手持ちのモバイル機器で再生可能な形式に変換することもできる。このソフトだけですべてが完結する。
動画派だけでなく、音楽派にも今回の機能アップはうれしい。数あるインターネットラジオ局から好きな曲を自動的に探し出して録音する「ウィッシュリスト」も今回のバージョンでは機能アップしているからだ。動画とは異なり、こちらのウィッシュリスト機能は最初に指定すれば、あとはもう何もする必要がない。ただひたすら、好みのジャンルの音楽がたまってゆくのを待てばよい。モバイルで音楽・動画を楽しむ人には魅力的なバージョンアップだろう。
(天野 司)