ドライバが原因で、ブルースクリーンを表示してWindowsが強制的に終了してしまう現象をBSOD(Blue Screen Of Death)と呼ぶ。BSODになってしまうと、そのときに動作していたプログラムはおろか、Windows自体も動かなくなってしまうため、ユーザには手の施しようがない。まさに“お手上げ”状態だ。しかし、ある程度ハードウェアに詳しい人であれば、具体的にどのようなエラーが発生し、どこに問題があるのかを知る手がかりになることもある。甚だ頼りない手がかりではあるが、何もないよりは遥かにマシだ。
残念なことに、ブルースクリーンが発生した際の画面は、ユーザの操作で保存することはできない。そもそもWindows自体が死んでしまっているわけで、キーボードもマウスも使えないし、原因によってはディスクアクセスさえできない場合もあるので、これは仕方ないことだろう。貴重な情報なので、ブルースクリーンになった場合には、画面をデジカメで撮影して保存するような人もいるほどだ。
しかし、そうした苦労も「BlueScreenView」を使えば過去のものになる。どのように動くかといえば、ブルースクリーン発生時に自動的に記録されるMiniDumpファイルを読み取って、ブルースクリーン画面を再現している。本文にも書いたように、デバッグ用のMiniDumpファイルはデフォルトで自動保存される設定になっているので、ブルースクリーンの原因がディスクドライブそのものでない限りは、ファイル保存されている可能性は高い。
MiniDumpファイルはあくまで開発者向けのデバッグ用なので、Windows標準ではファイルの内容を閲覧する機能はない。それを実現したのが「BlueScreenView」だ。詳しい知識を持たなければあまり意味がないデータであることは否定できないが、ハードウェアが原因でパソコンが不安定な状態に陥っている人には役に立つソフトだ。
(天野 司)