選択肢は物語の後半に1ヵ所存在するだけの、ほぼ一本道のノベルゲーム。四コママンガ風の独特な絵柄と語り口、ギャグセンスにより物語が進行してゆく。プレイ時間は3時間程度。選択肢の直前ではセーブしておいた方がよいが、セーブしそこなったとしても、既読部分をスキップできるので問題はない。タイトル画面に表示されているドット絵のキャラクタをクリックすると人物紹介を見ることができるが、内容は選択肢の通過前と通過後、エンディング後で変化する。
「家畜おじさん」の魅力はなんといってもくもりのキャラクタにある。子どもにしてはちょっと冷めたところがあり、毒舌家。大人が嫌いだけど、大人の愛情に飢えている。ちゃっかりしていて、ちょっと誘惑に弱い女の子──が、ギャグを交えながら生き生きと描かれている。
(秋山 俊)