幼くして両親を亡くし、一人暮らしをしている少女が体験する、奇妙でちょっぴり猟奇的な事件が描かれたノベルゲーム。雨の日に家の前で拾ったおじさんの正体とは?雨の中、行き倒れのおじさんを拾って家に連れ帰る
「家畜おじさん」は、独特のグラフィックと語り口で展開される、ちょっと奇妙で、それでいてホロリとさせるノベルゲーム。両親を失って一人暮らしをする主人公と、彼女が雨の中で拾ったおじさんとの生活は果たしてどのような結末を迎えるのだろうか……?
ゲームの主人公は「晴々(はればれ)くもり」(年齢は不明だが、恐らく小学生)。2ヵ月前に両親を交通事故で失ったあと、実家である白くて大きな一戸建てで一人暮らしをしている。親権者の叔父とは仲が悪く、同居はしていない。食事とお小遣いをもらうために毎日、叔父の家に寄っていた。
そんなある日、学校から帰ってみると、父親と同じくらいの年齢と思われる、見知らぬおじさんが家の前でぐったりと座り込んでいた。見捨てるに忍びなく、くもりはそのおじさんを家に引き入れてしまう。
口が利けないのか、ひと言もしゃべらないおじさん。身元は不明だ。しかし、くもりはおじさんの存在によって、久々に家族の温もりのようなものを感じていた……。
くもりの周囲にはなぜか一癖も二癖もあるおじさんばかり
主人公「晴々くもり」は、自分自身を含め、物事を少し冷めた目で客観的に見るところのある少女。外見はとてもかわいらしいが、内面は結構ブラックで、口の悪いところもある。好みのタイプは×フィラス星人。両親を失い、たった一人の親族である叔父と仲が悪い上、きもいおっさんや変な猫、ロリコン教師につきまとわれ、精神的にかなり不安定になっている。
「晴々時雨(しぐれ)」は、くもりの親権者である叔父(母親の弟)。通学路となるもみのき商店街で酒屋を営んでいる。ガラが悪く、外見もヤのつくメルヘンランドにいた人種のように見えるため、くもりは叔父のことを嫌っている。
「がびょう先生」は、くもりの学校にやってきた新任教師(?)。イケメンの部類に入る顔をしているが、くもりのタイプではない。だが、アイスを餌に少しずつくもりを籠絡してゆく。
「きもいおっさん」は、近所の寺の住職を名乗る、風貌から話す内容まできもいおっさん。幽霊の気配を感じることができるといい、水色の数珠をくもりに渡そうとするも、ことごとく失敗する。
さらに、後ろ歩きでお尻の穴を見せつけながら近寄ってくる奇妙な猫が主な登場キャラクタとなっている。