開発のきっかけ
もともと建築の積算見積業務を担当していた15年前ぐらい前に、市販パッケージソフトを使用していました。その当時は建築の見積ソフトは数少なく、高価なものばかりでしたので、社内でも限られた人しか使えませんでした。「機能は実務に合わず、高価なくせに役に立たない」と不満を抱いていました。そんなときにMicrosoft Accessに出合い、「実務に則したソフトができないか」と思って作ってみたのがきっかけです。その後は自ら実務で使用して、不具合があれば修正し、ほしい機能があればそのつど足してきた結果、機能が豊富になり、現在に至ります。開発に苦労した点
開発当初に参考書を購入しましたが、どれもデータベースを前提とした開発書が多く、一般に普及しているWindowsソフトのような操作性を実現するのには苦労しました。特に建築関係(特にゼネコン)の見積は、ひとつの製品や業種ではなく、複数の業種(項目)が合算してできています。その階層状態を表すツリービュー表示には力を入れました。Excelのようにシート別に項目を管理すると全体の把握に苦労しますが、Windowsのフォルダ階層に似た状態で表示してくれますので、全体構成がひと目で把握できます。
ユーザにお勧めする使い方
「フリーウェア版」は、業種や取り扱い製品が限られている個人や小規模な企業の方々にお使いいただければと思います。印刷ページやデータのやり取りの制限がありますが、使用者が一人でしたら、十分な機能は網羅されています。姉妹ソフトの「積算助っ人」で集計した積算データを貼り付けることもできますので、積算から見積までを一貫して作業することが可能です。
また、さらに機能が多い「Professional版」もありますので、大規模な見積を作成されるゼネコンや設計事務所にも対応いたします。実際に私は300ページを超える見積を作成したことがありますが、難なくこなすことができました。
今後のバージョンアップ予定
初期バージョンからの開発期間が15年以上経ち、現在はサンデープログラマなので開発進捗は落ちていますが、不具合の修正はもちろん、さらなる操作性や機能のアップを図ってゆきます。行をリンクさせての金額などの同期や、見積データを活かしたWebシステムの検討をしております。
(T*Factory)