必要なファイルやアプリケーションのアイコンへすぐにアクセスできるようにする整理ツール兼ランチャ的な性格のソフト。おおざっぱに言ってしまえば、Windowsのフォルダを開いてデスクトップに並べておくのに近いものがあるが、余計なツールバーがなかったり、スクロールバーがごく小さかったり(しかもクリックするまで表示されず、放っておくと自然に消える)など、デザインがシンプルで邪魔にならない。
フォルダと違って最小化することができない代わり、デスクトップ上にマウスポインタがあるときしか現れない(アプリケーションにフォーカスしているときは隠れている)ようにするオプションがあったり、時間帯や使用状況に応じて自動的に表示/非表示を切り替えてくれたりといった点もスマートだ。
使用場所に関する設定は「Home」「Work」「On the move」の各チェックボックスを使って行う。場所の設定とは別に「Foreground window title」というオプションもあり、特定のウィンドウとの組み合わせによる表示にも対応しているようだ(Foreground window titleオプションやファイル監視ルールの設定には正規表現を使用するので。使いこなしにはそれなりのスキルが必要)。
ユーザが独自のコンテナを使う場合に注意しなければならないのは、コンテナ用フォルダの場所だろう。インストール先\Places\Container以外の場所にあるフォルダを割り当てても、コンテナとして表示されない。既存のフォルダを自由にコンテナ化できるわけではないという点は覚えておきたい。
監視ルールを登録する場合も、ターゲットはコンテナ用を指定しなければならない。コンテナ用フォルダ以外を指定してルールを作成したつもりでも、実際にはルールとして登録されない(消えてしまう)し、かといって設定時に警告してくれるわけでもない(せめて登録済みのコンテナ名から選択するようになっていればわかりやすいのだが、実際にはWindowsのパスで指定する)。
単にデスクトップのアイコンを整理するソフトとして使ってもよいが、以上のような特徴を押さえておけば、日常のファイル管理も助けてくれるはずだ。
(福住 護)