マウスによる自機のコントロールが中心の、シンプルだが、なかなか手強いアクションゲーム。ショットによるブロックや敵の破壊といったシューティング要素もあるが、あくまでもオマケと考えた方がよさそうだ。第2エリア以降はオートスクロールするようになるなど、難易度は高めだが、繰り返しプレイすることでどんどん操作が楽になる「研究開発」というシステムが用意されている。アクションゲームがあまり得意ではないという人でもやり込めば、十分クリアすることができるだろう(ミッションに失敗しても、それまでに集めたスクラップは失われず、それを使ってワサビの装備を強化したり、メンテナンスで性能を上げたりすることができる)。
登場するキャラクタが全員個性的で、会話の内容や設定がSFチックなのも特徴かつ魅力。「樹」の性質や正体、ワサビの残機など、ゲーム内のあらゆる面にSF的なつじつま合わせがされており、それを「雑談」などで確認できるのが楽しい。
マルチエンディングが採用され、ノーマルエンドとトゥルーエンドで最後の敵の攻略法が異なるのもおもしろいアイデアだ。ただ、どちらの場合も敵との戦いが長く、耐久戦になってしまうのはちょっと残念(トゥルーエンドの戦闘時間は250秒)。とはいうものの、苦労させられるだけの甲斐は間違いなくある。ぜひ、頑張ってトゥルーエンドを楽しんでいただきたい。
(秋山 俊)