画面のレイアウトや表示内容を好みに応じてカスタマイズできるオーディオプレイヤー。プリセットの中から簡単に切り替えられるほか、独自のデザインツールを使って、インタフェースを設計することも可能。「foobar2000」は、ユーザの好みに応じた画面レイアウトを作成できるオーディオプレイヤー。プレイヤー全体がプレイリストやアルバムリストといったコンポーネント(UI Elementと呼ばれる)の組み合わせでレイアウトされ、プレイヤー上を直接指示してコンポーネントを入れ替えたり、専用のエディタ画面にコンポーネントを配置して、オリジナルのインタフェースを作成したりすることができる。対応するファイル形式はAIFF、CD audio、FLAC、MP3、OGG、Opus、WAV、WMAなど。主要なオーディオ形式をカバーする。プレイリストはasx、flp、m3u、waxなどに対応する。
基本的なレイアウトや配色は、インストール時に「Quick Appearance Setup」というダイアログで選択できる。「Quick Appearance Setup」はインストール後もメニューから呼び出すことができ、いつでも簡単にデザインを切り替えられるようになっている(「View」内の「Layout」から呼び出せる)。
画面デザインのカスタマイズを行う場合も「Layout」の「Enable Layout Editing Mode」「Create scratchboox」を使用する。「Enable Layout Editing Mode」は、現在表示されているコンポーネントを右クリックして、ほかのコンポーネントに置き換える機能。「Create scratchboox」では空白のレイアウト用画面「Scratchbox」が表示され、コンポーネントを配置してゆける。
コンポーネントはリストから配置する仕組みで、大きく6グループに分けられる。
- ●Containers
- - Playlist Tabs
- - Splitter(left/right)
- - Splitter(top/bottom)
- - Tabs
- - Toolbar Header
- ●Media Library Viewers
- - Album List
- - Media Library Search
- ●Playback Visualization
- - Oscilloscope
- - Peak Meter
- - Spectrogram
- - Spectrum
- - VU Meter
- ●Playlist Renderers
- - Playlist View
- ●Selection Information
- - Album Art Viewer
- - Selection Properties
- ●Utility
- - Console
- - Equalizer
- - Playlist Manager
「Playlist Tabs」は、タブ切り替え式のプレイリスト用エリアを表示するためのコンポーネント。「Splitter」と組み合わせることで、エリア内をさらにリストとプロパティ表示といったように分割することもできる。「Tabs」「Playlist Tabs」は、階層化して使うことが可能で、タブグループ内にプレイリストのタブを配置するなど、さまざまな使い方ができる。「Playlist Tabs」で作成したエリア内に実際にプレイリストを表示させるには「Playlist View」を使用する(「Playlist Tabs」を使わずに直接「Playlist View」を配置することもできる)。
「Toolbar Header」は、空白のツールバーを配置するもの。ツールバーには再生や停止用のボタン類、プレイリスト選択用のドロップダウンリスト、オシロスコープやピークメーターなどを表示させることが可能だ。
「Album List」は、パソコン内のメディアライブラリを参照し、保存されたメディアファイルをアルバムとして表示する機能。アルバム内のアイテムを右クリックするとプレイリストや再生キューへの登録などを行える。
「Media Library Search」は文字列検索機能。入力した文字列にマッチするファイルがリストに表示される。
「Playback Visualization」は、レベルメーターやスペクトラムなどの表示機能。「Selection Information」は、プレイリストで選択中のファイルのアルバムカバーの画像やプロパティ情報を表示する機能。「Utility」は、音質調整のためのイコライザ、プレイリスト選択用リストの表示、実行しているコマンドの内容をリストに表示するコンソール機能などとなっている。
各コンポーネントはモジュール化され、個別にアップデートしたり、新たなモジュールを追加したりすることができる(コンポーネント一覧ページ:http://www.foobar2000.org/components)。
オーディオプレイヤーとしての基本的な機能では、再生、停止、一時停止、前後のトラックへの移動といった操作のほか、シャッフル、リピート、ランダムなどの再生順指定、プレイリスト内の並び準の変更、トラックの検索などを行える。
再生関連以外では、
- 重複しているトラックや実ファイルのないトラックの消去
- タグ編集
- ファイルのコピー、移動、リネーム
- フォーマット変換
といった機能を利用できる。