「高速処理」「バイナリファイル対応や文字コードの自動判別」「ツールバーから簡単に選べる豊富な検索オプション」「タブ切り替え式のリスト」など、見どころの多い文字列検索ソフトだ。なかでも使い勝手がよさそうなのが検索オプションの設定方法。ツールバー上のボタンがトグルスイッチになっており、大文字/小文字の区別や全角/半角の区別、ワイルドカードの指定などを簡単に切り替えられる。AND/OR検索の選択も同様にこのボタンから行えるので、正規表現の知識がなくても、結構凝った検索を簡単にできる。検索結果の表示を「ファイル一覧」「合致箇所」の各タブで切り替えられるのもおもしろい。「ファイル一覧」は、主にマッチする文字列を含むファイルの情報が表示されるので、ファイルを探すだけのシンプルな検索ならこちらで十分。ファイルのタイプや文字コードの種類を確認するという、ほかのGrepソフトにはあまりなさそうな使い方もできる。
一方「合致箇所」は、一般的な文字列検索ソフトのイメージに近く、ファイル内でマッチした箇所がすべてリストに表示され、加えて当該行の内容も表示されるタイプ。OR検索などで複数の文字列がヒットする場合があるため、「どの文字列がマッチしているのか」がリスト上で表示されれるのも親切だ。
もうひとつおもしろい機能としては「検索結果リストで選択したファイルに対して、さらにGrep検索をかける」というのもある。ひとつのファイル内でたくさんの文字列がマッチするような場合は、別画面を開いて、当該ファイルだけを対象にさらに検索するといった、一種絞り込み検索的な使い方ができる。「膨大な文献の中から見つけた特定のファイル内だけをさらに詳しく調べたい」ときなどに便利だ。
そのほかにも、検索結果のサマリーを表示・印刷したり、リスト上で選択したアイテムに対してTab区切り形式データをクリップボードへコピーしたりできるなど、ファイルの情報を記録しておくソフトとしても便利だ(もちろん、ファイル名のみやパス名のみのコピーも可能)。
(福住 護)