高速に動作する文字列検索(Grep)ソフト。Unicodeに完全対応し、ファイルの種類や文字コードの自動判別機能も備える。「HNXgrep」は、複数のファイルを対象に文字列を一括検索できるソフト。主要な検索オプションがツールバーにまとめられ、設定を簡単に切り替えることが可能。正規表現に対応し、正規表現とワイルドカードとを併用することもできる。検索結果のクリップボード転送や絞り込み検索なども可能で、多彩な機能を備える。
対象フォルダ、ファイルマスク、検索文字列の指定は、いずれも履歴機能を利用して行うことができ、過去の指定をドロップダウンリストから簡単に選択できる。対象フォルダ内のサブフォルダは「対象に含める」「除外する」だけでなく、1階層〜9階層のレベルを選択できるようになっている。
検索結果は「ファイル一覧」「合致箇所」の各タブ画面に表示される。「ファイル一覧」で閲覧できるのはその名の通り、ファイルに関する情報。検索範囲内の全ファイルの場所(パス)、ファイル名、更新日時、サイズ、マッチ(一致した箇所の数)、文字コード、改行(改行コード)、実行数・空行数(ファイル内の行数)といった情報が表示される。一致する文字を持たないファイルはグレー表示となる。
「合致箇所」ではより詳しく、一致した箇所に関する情報が一覧表示される。場所、ファイル名、更新日時などは「ファイル一覧」と共通だが、一致した行や桁位置、一致した文字列、行の内容なども確認することが可能だ。
画面下部にはテキストビューアが配置され、リストで選択したファイルの内容が表示される仕組み。「ファイル一覧」で選択した場合は、マッチした文字列にジャンプするためのボタンが表示されるのに対し、「合致箇所」で選択した場合は直接、当該文字列にジャンプする。また、「ファイル一覧」では、マッチする文字を含まないファイルの場合も内容が表示される。
画面最下部のステータスバーには、合致箇所の数やファイル数、フォルダ数などの統計情報が表示され、さらに結果のファイル出力、外部ビューアの起動、前後の合致箇所への移動、印刷、ファイル情報のコピーなどの操作を行うことが可能。「選択ファイルをさらにGrep」機能を使用すれば、新たに画面が開き、選択したファイルだけを対象にさらに検索を行える。
検索用オプションでは、ワイルドカードを使って任意の文字列を含むテキストをすべて抽出したり、正規表現を使ってパターンマッチングを行ったりすることが可能。そのほか、
- 複数の文字列によるAND/OR検索
- 全角/半角の区別を無視
- 大文字/小文字の区別を無視
- 単語として合致するもののみを検索
なども指定・実行できる。検索対象となるファイルに対しても、ワイルドカードや正規表現を使ったフィルタリング、隠しファイルの除外、ファイルタイプによる区別を行うことが可能。検索モードも選択できる。このうちファイルタイプによる区別では、テキストファイルのみからの検索に加え、バイナリも含めて検索したり、Word/Excel/PDFなどの文書を含めて検索したり(要外部アプリケーション)することも可能。検索モードでは、行内だけの検索や複数行にまたがる文字列の検索、インデントや改行文字の異常箇所の検索、ファイルのハッシュを計算といったことを指定できる。
検索方法以外のプログラム全体に関するオプションでは、
- 検索対象文字コードの指定
- Office文書などの検索を行う場合の対象拡張子の指定
- 履歴の保持数の指定
- 入力/リスト表示/テキストプレビューそれぞれのフォント指定
- 外部ビューアとして使用するテキストエディタおよび画像ビューアの指定
- 「スタート」メニューや「送る」メニューなどのショートカットの作成
などを行える。