基本的なパターンを組み合わせることにより、複雑な処理も簡単に設定できるファイルリネームソフト。「ReNamer Lite」は、ファイル/フォルダの名前をまとめて変更できるソフト。「挿入」「削除」「置換」などの基本的なパターンをリストに登録することにより、リネームの設定を行う。変更後ファイル名のプレビュー、Undo、処理規則やファイルリストの保存なども可能で、機能は多彩。非商用目的であれば、無料で利用できる。
処理パターンは、プリセットに登録することで繰り返し利用することが可能。対象ファイルのリストも、元のファイル名とリネーム後のファイル名とのセットなどの形で保存・読み込みができる。
メイン画面は上下二段のリストからなり、上段にはリネームの規則が、また下段には対象ファイルの一覧が表示される。対象となるファイルは個々に登録することも、またフォルダ単位で一括登録することも可能。フォルダ単位での登録では、フィルタ機能で特定の拡張子や文字列を含むものだけを追加したり、サブフォルダ内のファイルまで含めて登録したりもできる。基本的にファイルがリネーム対象となるが、設定によりフォルダもリネーム対象として扱える。
適用できるリネームの規則は「挿入」「削除」「除去」「置換」「配列の変更」「拡張子」「ストリップ」「大文字小文字」「連番」「クリーンアップ」「変化規則」「正規表現」「パスカル・サブスクリプト」「ユーザ入力」の計14種類。「ストリップ」は、アルファベットや記号などの文字の種別ごとにまとめて消去できるもの。「クリーンアップ」では、括弧で括られた文字を消去できる。「連番」では、開始番号やステップを指定することが可能だ。使用したいものをリストに登録すればよい。
各規則では細かなオプションを設定できる。例えば「挿入」では、接頭語(文字列の先頭に挿入)、接尾語(末尾に挿入)、指定した桁位置に挿入などを選べる。「削除」であれば、指定した桁位置から何文字分、除去なら任意に指定した文字列を消去といった形で設定できる。
登録した規則は順番に処理される仕組み。複数の規則を組み合わせて、複雑な処理を行うこともできる。処理順を入れ替えることももちろん可能だ。プリセットとして登録しておけば、すぐに呼び出すことができ、リンクファイルとして保存しておくこともできる。定型処理で繰り返し使用したい場合に便利だ。
規則と対象ファイルを指定すると、プレビュー機能により各ファイルの変更後の名前が表示される。確認した上で、実際にリネーム処理を実行できる。対象ファイルのリストにはチェックボックスが用意され、プレビュー結果を見た上で、ファイル単位で処理対象から除外することも可能。さらに、プレビュー時点でエラーが確認できたものだけをリストから一括クリアしたり、逆にエラーになったものだけを残して、規則の設定をやり直したりといったこともできる。
「元に戻す」機能もあり、リネーム後に変更前のファイル名に戻すことも簡単。リネームしたファイルのリストや、リネーム後の名前と元の名前をセットにしたリストをCSV形式で保存しておくことも可能だ。
設定により、規則設定の自動読み込み、リネーム処理終了後のファイルリストや規則のクリア、規則編集後のプレビュー自動更新なども可能。文字列の挿入・変更時にタイムスタンプやファイルサイズ、Exif情報(カメラのメーカーや機種名)、MP3タグ(アーティスト名やアルバム名)などのメタタグ情報を使用することもできる。