前バージョン「5」で一新されたユーザインタフェースをベースに、新バージョン「6」では「お気にタブ」機能を追加することで、マルチタブの使い勝手をさらに高めてきている。その狙いは「読み終わったページをそのつど閉じる必要はなく、開きっぱなしのタブの中からでも必要なページを簡単に探し出せる」ことだ。これについては、従来から「タブのサムネイル表示」や「関連するページの自動整理」といった機能で取り組みが行われてきたが、今回はそこに「お気にタブ」が加わり、メモリ消費の軽減なども相まって、より使いやすいものになっている。
「お気にタブ」は、名前こそInternet Explorerの「お気に入り」と似ているものの、実際の機能はかなり異なる。「Sleipnir」がWebアクセスの傾向を自動的に解析して登録してくれるので、ユーザは「不要なものを除外する」といった最低限のメンテナンスを行うだけでよい。もちろん自動登録だけでなく、ユーザが「お気にタブ」や「その他のタブ」を任意にドラッグして管理することも可能だ。
「その他のタブ」は、アクセスしたページの中から「お気にタブ」へ登録されるまでの待機場所となったり、逆に「お気にタブ」から除外したものをプールしておく役割を果たしたりもする。
便利な「お気にタブ」だが、ユーザインタフェースの上ではあまり目立っていない。というのも「閉じたお気にタブ」や「その他のタブ」も含めて「キャビネット」機能の中に組み込まれているため、「キャビネット」を呼び出さない限り、表に出てこないからだ。
ツールバー上に見えているタブの操作だけで満足していると、「キャビネット」の存在に気がつかない可能性もあるが、「お気にタブ」を使いこなすことで、「Sleipnir」がより便利になる。
ちなみに、「キャビネット」画面ではタブグループの切り替えも可能で、さらに「お気にタブ」や「その他のタブ」に登録されているタブを、ドラッグ&ドロップでほかのグループへ移動したりもできる。さまざまな機能を使いこなし、より快適にWebブラウズを楽しんでいただきたい。
(福住 護)