画像を解析し、長さや面積を計算したり、数を数えたりできるソフト。レンズの歪みやパースペクティブなどに影響されることなく、正確な計測を行える。「AreaQ(エリアキュー)」は、画像上に基準となるポイントや単位などを指定することで、距離や周囲の長さ、面積などを測定できるソフト。航空写真から緯度・経度を求め、地球表面上での距離や面積を計算したりすることも可能。解析に使用する画像ファイルと、計測に必要な座標などの情報とはプロジェクトファイルとして保存し、再利用できる。
メイン画面は、左側にはタブ切り替えで利用できるパネルが、また右側には編集画面が配置された構成。左ペインでは作業のための設定を行い、右ペインには読み込んだ画像が表示され、座標の指示などを行う。
左ペインのタブは「イメージ調整」「座標設定(測定)」「メモ」の三つ。「イメージ調整」では、解析作業を行いやすくするための事前設定として、コントラストや色の補正、回転角や拡大率の指定などを行う。「座標設定」では、計測に必要な基準点となるマーカーを配置したり、画像上の座標から実際の物体・地形の座標に変換するための計算方法や単位を指定したりする。「メモ」は、プロジェクトの説明や作業過程の記録などに利用できる。
編集画面上でマーカーを追加すると、「座標設定」の「マーカー位置」一覧表には画面上の座標が表示され、さらに実際の距離や経度・緯度を割り当ててゆく。これにより画像上の座標(pixel位置)と実際の物体や地形との対応関係が設定される仕組み。撮影レンズによる歪みやパースペクティブの誇張などに影響されない、正確な解析が可能となる。
座標や変換式の指定が終わったら、「測定」モードに切り替えて計測を行う。実際に計測したい個所を画像上をクリックして登録すると、「座標設定」で指定したマーカーや変換式にもとづいた解析が行われる。計測の方法は「曲線」「領域(閉曲線)」「点」から選択することが可能。計測対象に応じてポイントをグループ化しておけば、対象の切り替えを簡単に行える。
すべての設定が終わって「計算」を実行すると、「計算結果」に結果が表示され、あわせて計算した領域が編集画面上で色分け表示される。面積を計算する場合、領域を指定するためのポイントを左回りで作成すれば正の面積、右回りなら負の面積となるため、これを組み合わせることで、例えば「湖の中から島の土地面積を省いた水面の面積だけを求める」といったこともできる。
サンプルとして三つのプロジェクトファイルが付属する。ヘルプを参照しながら、実際に操作して使い方を学べる。