マイクロソフトによるWindows XPのサポートが完全に終了するまであとわずか。2014年4月9日0:00を過ぎると、仮に致命的なセキュリティホールが発見されても、マイクロソフトによる修正モジュールの提供は行われず、セキュリティ面では非常に危険な状態となる。OSをWindows 7やWindows 8に乗り換えればサポートは継続されるが、コストやハードウェアなどのさまざまな事情から、すぐさま乗り換えることができない場合もあるだろう。「XPフォーエバー」は、そうした「Windows XP居残り組」に向けてリリースされたセキュリティ対策ソフトだ。一般的なウイルス対策ソフトとは異なり、ファイルをスキャンする負荷が発生しないため、CPU性能が低いパソコンでもそのまま使い続けることができる。さらに、ウイルスのパターンを検索するのと違い、パターンファイルの更新がなくなることを心配する必要もない。今後、長期に渡ってWindows XPを使い続けざるを得ない人にはなかなか魅力的だろう。
メリットばかりというわけでもない。例えば、ハードディスクを限定的にROM化する実行ファイル書き込み禁止機能では、新しいアプリケーションをインストールする際にも制限がかかるため、アプリケーションのインストール時には「XPフォーエバー」の側の動作を一時停止する必要がある。
ただ、こうした多少の労力さえ厭わなければ、Windows XPのサポートが切れる4月9日以降であっても、かなり効果的にパソコンを防御することができる。しかも常時インターネットに接続されているといった制限もない。4月以降もWindows XPを使い続けねばならない方には、ぜひともご検討いただきたいソフトだ。
(天野 司)