検索条件を細かく設定できるのに加え、検索結果から必要なもの(不要なもの)を効率よく選択するための工夫も凝らされている。まず挙げられるのは、リストそのものの見やすさだ。類似ファイルがグループごとに背景色で色分けされるだけでなく、マーキングしたファイルにはチェックマークのほかに取り消し線が引かれ、リストを横スクロールしてチェックするような場合でも見間違いが起きにくい。
マーキングの機能も多彩。タイムスタンプやファイル名、パス名などを指定して一括選択することで、ひとつずつチェックボックスをONにしてゆく手間が省ける。特に「テキストパターンによる選択(Select by text pattern)」ではファイル名、パス、グループ、サイズ、作成日、更新日、ハッシュの7項目に対して、文字列検索の要領で一括マーキングできる。正規表現を使って指定することも可能だ。
イメージ(画像)ファイルでは、プレビュー画面でグループ内の画像を簡単に切り替えながらExif情報も参照できるなど、細かい部分の使い勝手にまで配慮されている。
ファイルをマーキングしたあとの操作は、ツールバーからダイアログを呼び出す必要があり、右クリックで一気に削除といったダイレクトさには欠ける。しかし逆にいえば、マーキングやリストのチェック中に誤って削除してしまう心配はなく、安心して作業できる。
配布されているパッケージの状態では日本語化されていないが、別途、言語ファイルが公開されている。セットアップも簡単なので、ぜひ利用したい。
(福住 護)