アプリケーションの実行に必要な関連ファイルや設定情報などをファイル(パッケージ)化し、持ち歩いて実行できるようにするソフト。「Cameyo」は、アプリケーションの動作に必要な情報すべてがひとつの実行ファイルにまとめられた“仮想化パッケージ”を作成できるユーティリティ。作成されたパッケージはリムーバブルメディアなどで持ち運び、ほかのパソコンで直接、起動することが可能。
- インストール不要ですぐに実行できる
- 無駄なファイルやレジストリ情報を残さずにアプリケーションを試用できる
- ドライブの断片化やレジストリの肥大化によるパフォーマンス低下を抑えられる
といったメリットがある。「Cameyo」自身は、インストール不要な単独の実行ファイル(Cameyo.exe)。仮想化パッケージを作成できるほか、インターネット上で公開されているパッケージをダウンロードしたり、パッケージの設定を行ったりすることができる。
仮想化パッケージを作成するには「Capture app locally」機能を使用する。(1)まず、その時点のパソコンの状態(すでにインストールされているアプリケーションやレジストリ情報など)のスナップショットを作成し、(2)その後、待機状態に入ったところで、仮想化したいアプリケーションを普通にインストール。(3)さらにユーザの好みに応じて、オプション設定などを行う、といった流れで作成する。
仮想化したいアプリケーションのインストール終了後、「Install Done」ボタンをクリックすると、再度スナップショットが作成され、インストール前後二つのスナップショットの比較をもとに、自動でパッケージが作成される仕組み。作成されたパッケージには“本来のアプリケーション名.cameyo.exe”という名前が付けられ、ユーザのドキュメントフォルダ内の“Cameyo apps”フォルダに保存される(保存先はカスタマイズ可能)。
同時に「Cameyo」のメイン画面にもアプリケーションアイコンが登録され、「Cameyo」自体がランチャの役割を果たす。登録されたアイコンのコンテキスト(右クリック)メニューからは、パッケージの削除やアプリケーションの実行中に作成したデータの消去などを行える。
ユーザの作成したパッケージを利用できるだけでなく、インターネット上に登録されているパッケージをダウンロードして、実行することも可能。「Library」画面には、公開中のパッケージが表示され、クリックでダウンロードが開始される。ダウンロードが完了したパッケージには“Ready”の文字が付き、クリックでアプリケーションが起動する。
仮想化パッケージの起動用パラメータを編集したり、関連ファイルの追加・削除を行ったり、レジストリ情報を編集したりすることも可能。「Cameyo」全体のオプションでは、ファイル保存先のフォルダを変更したり、ファイル削除時の動作を設定したりできる。
「Cameyo」はWebサービスとして利用することも可能。アカウントを作成してログオンすると、パッケージの作成やダウンロードなどの機能を利用できる。さらに「Cameyo」の画面上にある「Cameyo Box」を利用すれば、ローカルマシン上で作成したパッケージとインターネット上の「My Cloud Apps」とを連携させる使い方もできる。