3Dキャラクタが歌って踊るミュージックビデオを誰でも簡単に作成できるソフト。ユーザが用意した音楽を解析し、ダンスモーションやカメラワークを自動設定してくれる。「キャラミん Studio」は、音楽ファイルを用意するだけで、曲に合わせて3Dキャラクタを踊らせることができるミュージックビデオ作成ソフト。歌詞に合わせて口パクする「リップ入力」機能なども搭載し、まさに3Dキャラクタが“歌って踊る”ビデオを作成できる。さまざまな3Dキャラクタや振り付け(モーション)、ステージなどが収録され、すぐにミュージックビデオを作成できるほか、外部データを利用することも可能。3Dに関する知識などがなくても、直感的に操作できる。
ミュージックビデオの素材となる音楽ファイルは、WAV/MP3/AACなどの形式のものを利用できる。譜面情報は不要。演奏結果──既存のPCM音楽データ──を用意するだけでよい。読み込みが終了すると、リズムや拍子が解析され、収録キャラクタを使った動画の作成までが全自動で行われる(ファイルを読み込ませてからここまでは、ユーザの操作は必要ない)。
楽曲の解析結果は正確で、キャラクタの振り付けは曲の拍子に合ったものとなる。リップ入力などを考えなければ、ユーザが何の設定を行わなくても、水準以上の動画が完成する。
収録された3Dキャラクタは、「キャラミん Studio」オリジナルの「許斐まい」のほか、AHS社のキャラクタ、インターネット社のVOCALOID「メグッポイド」の「GUMI」など、計14種類。ミュージックビデオで使用するキャラクタは、いつでも簡単に選択切り替えできる。さらに、「キャラミん ストア」で購入したデータや、「MikuMikuDance(MMD)」向けのモデリングデータ(の一部)を追加することも可能だ。
振り付けは、「モーション」と呼ばれるデータを設定することで行う。モーションは「ターン」「ステップ」「待機」などを組み合わせた200種類以上のパターンが用意され、ちょうど「動画編集ソフトでエフェクトを適用する」ようなイメージで、小節単位で適用できる。順次割り当ててゆき、キャラクタの踊りを表現する。
カメラワークを変更することも可能。設定できるのは「アップ(ズームイン)」「引き(ズームアウト)」「左(側から)」「右(側から)」「レール横(スライド)」など、さまざまで、タイムラインに配置することで、カメラ位置を自由に定義できるようになっている。
キャラクタが歌っているように見せられる「リップ入力」は、タイムライン上にひらがなで「歌詞」を置いてゆくことで設定する。キャラクタが歌う歌声自体は読み込ませた音声ファイルが再生されるため、タイムライン上の歌詞情報は口パクのタイミング設定用ということになる。歌詞の文字により、キャラクタがどの程度口を開くかも判断される。
作成したミュージックビデオは「キャラミん Studio」独自のプロジェクトファイルで保存できるほか、AVI形式ファイルとして出力することも可能。もちろんWindowsが対応するコーデックから自由に選択して動画出力を行える。出力時には「キャラミん Studio」に収録された背景データを使用できるほか、背景なしの(単色背景による)出力も可能。ほかのアプリケーションと組み合わせて、独自の背景と合成することもできる。
製品にはそのほかにも、
- 「キャラミん Studio」のメディアプレイヤー版ともいえる「キャラミんOMP(きゃらみん おんぷ)」
- 音楽作成ソフト「Music Maker」の機能限定版「Music Maker Silver」
- 静止画をしゃべらせて、動画を作成できる「CrazyTalk」のサブセット版「CrazyTalk 5 SE」
が含まれる。